6月21日に開催されたイベントなので、かなり前の話しになってしまいました。
ちょっと迷いますが一応書いておきましょう。
3回目の大人の夜の食育講座は『旬の野菜とワインのマリアージュ』
1回目の『蕎麦に学ぶ』 と 2回目の『チーズをいっぱい食べよう』がそれぞれ良かったので3回目の講座にも期待して行きました。
(参照:2008/06/10 大人の夜の食育講座 世田谷区)
(参照:2008/06/22 大人の夜の食育講座 チーズをいっぱい食べよう)
場所はこれまで同様、三軒茶屋キャロットタワーの生活工房セミナールームです。
1回目と2回目は時間ギリギリで滑り込んだのですが今回は仕事が早く終わり余裕の受け付けです。
ところが前回までと違い、受け付けが2つ....。
区民受け付け と コミュ受け付け 。
コミュって何? 少し戸惑います。
少し違和感を感じながらも、予め席割りしてあったテーブルにつきました。
席割りも今回が初めてです。今までの開催にはありませんでした。
さて、講座の始まりです。
司会の方が講師さんを紹介します。
女性の講師さんはベジタブルフルーツ協会のベジタブルフルーツマイスターの方なのだそう。
ベジフルと司会の方は言っておられましたのでワタシもベジフルと略させていただきます。
どーやらコミュというのはベジフルの方たちのことのようです。
廻りを見渡せば同じコスチュームのかたがグルッと会場の壁際にいらっしゃいます。
各テーブルにも数人づつ同じコスチュームの方がおられます。
どーやらベジフル協会の方がサービスを担当してくれるようです。
ワインに関しては女性の講師さんと別に男性の講師さんが担当。
シニアワインアドバイザーの男性講師さんは野菜担当の女性講師さんの旦那さん。お二人はご夫婦だそうです。
この日の野菜は世田谷の地場野菜を中心にベジフルの方が朝収穫してきてくれたそう。期待に少し興奮します。
ワインはイタリアのワインだそうです。
ワタシの想像ですが、ソースに頼らないシンプルな料理にはフランスワインよりイタリアワインの方が合わせやすいと判断したのかと思います。(最近のフランスワインはシンプルな料理にも合いますし、テーブルワインでは値段もほぼ同じです)
野菜とワイン、それぞれの説明があり、いよいよ本編の始まり。
野菜料理1品づつに対し、それぞれワインが出てくるそう。
マリアージュの提案ということだそうです。
1品目はグリーントマトのピクルス
合わせるワインはモスカートダスティ
トマトは筑波産。未成熟な桃太郎。青いうちに収穫するため赤色色素のリコピンは無いそう。コリアンダーシードを使っているそうです。
このピクルスは食感が有って美味しいです。ウチでも試したいですね。
ワインは甘いモスカート。白桃やハチミツの香りです。
マリアージュ的にはとても良い組み合わせでした。
ワインはピクルスのコリアンダーシードを強くフォーカスします。
2品目はナスのカルパッチョ
合わせるワインはインツォリア(白ワインに広く使われるぶどう品種)
千歳烏山のナスと筑波のナス、2種類使ったカルパッチョ。
1ピースづつなのでワタシの味覚では味や食感の違いを確かめることは出来ません。
ワインはミネラル感が強く、白桃とパイナップルの香り。
マリアージュ的には野菜の苦みをワインが緩和していて良いですね。
フォーカスされるのはナスではなくバジルです。ワインはハーブなどの香りを料理から引き出す効果が強いです。
3品目は4種類のジャガイモ。茹でたジャガイモのチーズを使ったクリームソースが添えられます。
イモは、インカのめざめ、メイクイーン、キタアカリ、ベニアカリ。
以前、十勝に行った時に帯広や共働学舎のカフェで食べたラクレットを思い出します。
ワインはピノグリ。
イチゴシロップのキュートな香りと大人っぽいスモーキーな香りかな。
マリアージュ的には赤ワインはバターの強い料理をタンニンがすっきり感じさせるので良かったと思います。ただ、余韻にプラスチック容器の香りに起因するゴムのような臭いを強く感じるのは残念でした。
4品目はズッキーニとパンチェッタのソテー。イタリアンですね。
ワインはアリアニコ80%のワイン。(VILLA MATILDE FALERNO DEL MASSICO ROSSO 輸入元 飯田 2400円)
白ワインまでは問題なかったのですが赤ワインは厳しかった。
プラスチックの小さな容器では香りは掴めません。「このワインから様々な香りを感じますね」と講師の方はおっしゃいますが、そりゃ無理ってもんです。
しかも、頂いたプラスチック容器にバターの香りが付いていて判別不能。
元々オイリーなワインなのかな?と思いつつ、今度は紙コップに移し替えると納豆臭い。紙コップの匂いと混じってしまいました。
しっかりした果実味と酸のワインなのでマリアージュ的には良さそうでしたが残念。講師さんのワインの説明に少し鬱陶しさを感じてしまいました。
5品目はせたがや野菜のガーデンサラダ。
モロッコインゲン、キュウリ、コリンキーのコリコリした食感が楽しいサラダ。
土臭い野菜を大げさに「土臭くって美味しいぃ」なんて言うと野菜通をアピールできそう。実際、土臭い野菜は好きですが....。
このサラダに使われているディルがキュウリなどの香りと相まって『ホコリ臭い』 これはちょっと難しい。
食感は楽しかったので他のハーブを使えば成立すると思います。
兎にも角にも、限られた時間と予算の講座です。
準備に大変な時間と労力がかかっていることは想像に難くありません。
大変だったと思います。
ベジフル協会の皆さんには感謝と賛辞を送ります。
でもね、なんだか違和感を覚えちゃうんですよ。
各テーブルにサービス担当のベジフルの方を配置してくれたのは有り難いですが、その方たちのサービスは時に過剰。『仕切り』のように感じます。
緑や赤のベジフル協会のかたばかり多く、なんだかベジフル協会のイベントに混ぜてもらった『お客様』みたいでもあります。
結果、『参加』してる感覚が希薄なので置いてけぼりされたみたい。
隣の8人掛けテーブルはご年配の方が多かった(偶然?)のですが楽しめたのでしょうか?
漬け物以外の食べ方で野菜を摂るヒントが欲しかったのでは? 野菜を楽しく食べるための....。そんなこと想像しちゃうんです。
とくに年配の男性が居場所が無いように見えて(一生懸命、講師さんのワインの説明をメモっておられました)....。
申込み窓口が世田谷保健所なイベントとしては疑問が残ります。
また、ワインを使う以上、たとえ申込み窓口が世田谷保健所なイベントであってもティスティンググラスは用意すべきだと思います。
『旬の野菜とワインのマリアージュ』という食育講座。
ワタシ的には、香りの強いハーブやパンチェッタなどを意識してワインを選ぶほうが良さそうだと思いました。
料理の脂肪分を鑑みて選ぶより、ハーブなどの香りを優先させる方がワタシのような素人には容易です。それならば甲州やベリーAで簡単に合う気がしますし。
また、世田谷の地物野菜はとっても美味しい。
区内にはまだ畑が多い世田谷です。近所の畑にある直売所に目がいくようになりました。
この講座、最後にベジフルの偉い人が紹介されて挨拶。
そして講師のご夫妻にベジフルから感謝の花束贈呈....。
ベジフルの皆さんの拍手。
(これって打ち上げでやれば良いのでは?)
何だか最後まで違和感が拭えないイベントでした。
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