ワイン

2009/11/16

自然なワインの新たなインポーター テラベール試飲会

先週のこと。

イタリアから3組の生産者を招いたワイン会が新宿のトラットリア Briccola で開かれました。



Briccola0929

そこは、さすが Briccola
今回の3組はもちろん自然派と言われるワインの生産者ばかり。
農産物としてのワインにこだわっている造り手たちです。

それぞれ6本から10本くらいづつ出品されていたでしょうか。
大変な数のワインが勢揃いです。


こんな会の時って、片っ端から飲んでいきたいのですが、そんなことってあり得ませんよね。ワタシだけの会ではないんですもん。

なんとなく他の参加者の方とおしゃべりしながらタイミングを見計らい、前が空いたらサーブの方が手に持っているものを頂くことになります。
ほとんどの場合、何の品種の何年なんてこともよくわからない。
これは試飲会が大きくなればなるほど宿命的にそうなります。
皆さんも同じでは?

そんなワケで、流れにまかせて入口に近いところからワインを頂きました。




Briccola0905


Cascina Roera からクラウディオ。

この造り手さんのワインは何度か飲んだ事があったりします。
バルベーラというぶどう品種で定評がある造り手。

ワタシもバルベーラ飲んだことがあるのですが白ワインは飲んだことありません。
そこでこの造り手の白を頂きます。

確か、シャルドネ50%にアルネイス25%。このワイン、シャルドネの酸とアルネイスの香りがなんとも良い感じ。アルネイスの奥にあるナッティな香りもたおやかに感じることが出来ます。


旨いなーなんて思っていたら、自然とクラウディオの手が空くのを待ちながら、ほとんどの時間をここで過ごすことになっちゃいました。



gar.net店番タケダの通訳でいろいろ話しているうちに日本のある生産者が栽培しているバルベーラの写真がiPhoneに入っていることを思い出したワタシ。

クラウディオに見て貰いました。




Briccola0487

ビオロジックで栽培されているバルベーラの写真。

この造り手さんの畑の写真を見たクラウディオは「素晴らしい」と一言。

日本にバルベーラがあるとは思いも寄らなかったよう。





Briccola0486

バルベーラって畑でつまみ喰いしたことありますか?
結構、大粒で水っぽい旨味の薄いぶどうだったりします。

でも、もしかしたらそれは日本だけでイタリアでは濃い味なのかも....? ワタシ、そんな疑問を持っていたのです。



ワタシからの質問。
「実が大きくて水っぽいバルベーラは素人目にも難しい品種と思うんだけど、どう栽培したら良いワインになる?」

クラウディオ 「この畑なら問題ない。素晴らしい出来だと思う。」

ワタシ 「ある程度の凝縮感は必要だと思うけど、どーしたら良いのか?」

クラウディオ 「収量を抑えることだ。1つの枝に1房。さらに8月に房の下を切り落とすこと。」

ワタシ 「この畑の収穫のタイミングは遅いと思うけど。」

クラウディオ 「遅摘みだよ、バルベーラは。リスクは多いけど遅摘みのほうが良いワインになる。この畑のバルベーラは間違っていない。良い畑だよ。但し、収量は制限しないと。」


タケダの通訳ですが、まぁこんな感じです。


人様の畑の写真で盛り上がってしまったワタシ。
申し訳ないので誰のバルベーラかは内緒です。
まぁ、日本ワインが好きなかたにはバレちゃいそうですが。
あくまでも内緒ってことでお願い致します。
その方には、冬の間に会いに行こうと思っているので、その時にこの話しを伝えたいと思います。



ワタシがクラウディオと話していた間にお食事番長は精力的に試飲をしていたよう。どのワインも素晴らしいと満足げ。

そろそろ会が終わる時間になってワタシも慌てて飲んでみました。




Briccola0936


キャンティの生産者Montesecondo。



Briccola0891

Montesecondoは塩味とキュートな香りが印象的。
こんなキャンティなら一晩中飲んでもいいと思います。







Briccola0894

ブルネッロ ディ モンタルチーノの生産者 Il Paradiso di Manfredi からジョイアとシルヴィアの美人姉妹。

このワインも何度か gar.net で飲んだ記憶があったりします。




Briccola0896


凝縮感がありながら少し緩さもあって、このワインは無口だけど少し微笑んでいるようなワイン。
裸のまま、すっぴんのまま。
飾り気のない美しい立ち姿。
目の前にいる美人姉妹そのまま。

次回、温泉宿に持って行くワインが決まった気がします。


今回の生産者たちはインポーター テラベール さんが確信を持って紹介してくれた生産者たち。

先日の ロエロ アルネイス の会 のワインや、新宿伊勢丹のイタリア展で気に入ったワインがこのインポーターのものだったこともあって、とても気になっていたインポーターだったのです。

農産物としてのワインを扱う優良インポーター。皆さんにお薦めできるインポーターが1つ増えました。


今回は儲け度外視の低価格でこの会を開催してくれた Briccola
この日の Briccola の料理は生産者の皆さんに大好評。





Briccola0941

マネージャーの原品氏の何気ないサービス。
北村シェフの何気なく美味しい料理。
普段着で楽しめるカジュアルなイタリアン。
ワインは全て農産物として健康なワインばかり。
少し仕事が落ち着いたら来たいと思いつつ、なかなか行けないでいます。
少し人数がいたほうが良いワインをたくさん飲めるので忘年会とかで来るのも良いかも。
あらためてこの店を楽しみたいと思っています。





テラヴェール  http://www.terravert.co.jp/

トラットリア ブリッコラ  http://www.briccola.net/

カッシーナ ロエラ http://www.cascinaroera.com/ 

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2009/08/10

野村ユニソンのワインたち 野村ユニソナイト

神楽坂の外れにひっそりと小さな明かりを灯らせる wine gallery gar.net 。

この場所で行われた数々の実験的な目論みは、ワタシの中で既に芽生えていたワイン観のようなものをその都度決定付けてきました。



その gar.net も惜しまれながら今月末でフィナーレを迎えます。

うむむむ。

返す返すも残念。

いづれ場所を変えて再開との希望は聞いていますが、果たして....。

新店舗は物件すら決まらず、まだまだ五里霧中といったところなのです。

もっとも、gar.net店番タケダは長期のイタリア研修に出るそうで年内はバタバタでしょう。

来年の良い時期に何かのインフォメーションがあると良いなと思います。




そんな gar.net の、おそらく最後のイベントが先週末の金曜日に開催されました。

題して『野村ユニソナイト ファイナル』

良質な酒質。良心的な値付け。バラエティーに富んだラインナップ。

そんなナチュラルなワインに特化したインポーター 野村ユニソンの試飲会。

日本初輸入で通関したばかりのワインも幾つかあり、参加者大興奮の熱い夜になりました。


ただ、残念なことが1つ。

この日は入れ替えの2部制。

ワタシは19時からの早番だったんですけどねー。
そんな時に限って仕事が終わらず20時過ぎからの参加になってしまったのです。


残り時間1時間で16本+1本。
味わう余裕は有りません。

ダッシュ!!



まずは泡もの。



Saint Peray Extra Dry NV Les Chams Libres (新入荷)
ローヌ  Roussanne
発泡。リキュールを足さない。旨味(雑味)が多い。
好きだなぁ。




続いて、白。

Chablis 2007 Pattes Loups
ブルゴーニュ  Chardonnay
確か、danchuでシャルドネ大賞になったワイン。
ステンレス。
キレ。厚み。媚びること無く調和。






Unison1039


Donna Rosa 2007 La Visciola (新入荷)
ラツィオ Passerina
エチケットは奥さんのRosaさん。恐妻家ですな。
兼業農家。娘が2人。美人。
Visciolaは野生の山桜らしい。
まったり。オイリー。酸が支える。







Unison1040


Dinavolo 2006 (新入荷)
エミリア ロマーナ Malvasia Ortrugo Marsanne
果皮ごと醸す。マセラシオン1年!!
06はブドウにポテンシャルがあったそう。
ビオ香。スパイシー。
余韻が恐ろしく長い。

Dinavolo 2005 (新入荷)
エミリア ロマーナ Malvasia Ortrugo Marsanne
05はマセラシオン4ヶ月。
やや酢酸が強い。





Unison1041


Ageno 2005 La Stoppa
エミリア ロマーナ Trebbiano Malvasia
キュートな香り。
優しい。フレッシュ。
グレープフルーツ。






Unison1042


Ribolla Gialla 2004 Dario Princic
フリウリ Ribolla Gialla
味が濃いのに軽さも合わせ持っている。
山羊のチーズなんか良いかも。






Unison1043


Sancerre Auksinis 2007 Sebastien  Riffault
ロワール Sauvignon Blanc
SO2無添加。貴腐菌の付いたブドウも使っている。
酸化したようなニュアンス。
かなり攻めた感じ。動物臭。青い香り。
もう1度飲んで確かめたいです。




ここで、ロゼ。





Unison1045


La Folie Jevenile Petillant Rose 2007 Le Scarabee
ルーション Syrah Grenache Blanc
やはりスカラベは糞転がし。カブトムシではない。
若いシラー + 遅摘みのグルナッシュブラン。
キュート!!
夏だし、海なんかに行って飲んだら楽しいと思います。





ここから、赤。





Unison1047


Morgon 2007 Marcel Lapierre
ボージョレ Gamay
コレはSO2少量添加。次のワインは無添加。
酸が堅い。





Unison1048


Morgon Sans Soufre 2007 Marcel Lapierre
ボージョレ Gamay
やさしい。旨い!!
マルセルラピエールのMorgon、前輸入元で入れてた時とはキャラクターが変わったと思います。なんだかエレガントで女性的になったよう。






Unison1049


SP68 Vittoria Rosso 2008 Arianna Occhipinti (新入荷)
シチリア Nero'd Avola Frappato
干したブドウ。
フルーツポンチ。
余韻にはバナナ。
やんちゃなワイン。旨過ぎ!!



あと10分!!





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Orcia Rosso 2007 Santa Maria
トスカーナ Sangiovese Grosso
タニック。力強く男性的。
既に完売。





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Brunello di Montalcino 2003 Santa Maria
トスカーナ Sangiovese Grosso
北斜面。
上のワインよりエレガント。






Unison1051


Nebbiolo 2003 Case Corini
ピエモンテ Nebbiolo
ある種の揮発酸。
美味しい!! 旨い!!




再び、白。



Arbois Pupillin Chardonnay-Savanin 1999 Pierre Overnoy
ジュラ Chardonnay Savanin





たった1時間、なんとかゴール....。

一応、試飲はここまで。

で、最後まで辿り着いたご褒美でもう1本。


Cuvee Marcel Lapierre Marcel Lapierre
ボージョレ Gamay
流し込むように飲んでしまった!!
ウムムム。勿体ない。
少し落ち着いて通常の体温時に飲みたかった。





時間がないので味あわず、考えず。
なんとか最後まで走り抜けました。

申し訳なさと時間制限から気持ちが焦ってしまい大興奮状態。
たぶん血圧と体温がかなり高かった気がします。
汗が止まりませんでした。

でも、21時の回の皆さんが各々事情があって(お盆前ですからね。仕事の見切りが付かなかったのかも?)かなり遅れたので、一通り飲み切ってからはゆっくり過ごさせて貰いました。


おそらく gar.net 最後のイベントになるだろう野村ユニソナイト。

テンションアゲアゲで突っ走ることになってしまいちょっと残念。

こんな楽しいイベントにはもう2度と参加できないかもなんて思ったりして、何だか感慨深い夜になりました。


この後、最後まで残った皆さんは更に場所を移して飲み語らったらしいです。
(皆さんが移動したメリメロの宗像シェフに翌日軽井沢で会うことになるとは思いませんでした....。4時までですって!!)


ワタシとお食事番長は gar.net で知り合った皆さんのことをアレコレ話しながら帰宅。

楽しいけど少し寂しい、そんな夜でした。

野村ユニソン       http://unison-wine.com/

wine gallery  gar.net   http://blog.livedoor.jp/garnet1009/

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2009/08/03

ブル ピノ で満腹 ORVEAUX night 

金曜日の夜、ブルゴーニュをお腹一杯飲んじゃいました。

ホントにピノノワールでお腹一杯。

危うく溺れてしまいそうでした。

場所はいつものgar.net。

フランスワインのインポーター Orveaux さんの試飲会が開かれたのです。






Orveaux0001


このスペースにブルゴーニュがこれだけ並ぶとは思いませんでした。

へそ曲がりなものでブルゴーニュは滅多に飲まないワタシ。
わざわざ遠回りしたにもかかわらず会いたくない人にバッタリ出くわしてしまった感じです。





この日、ワタシの前に立ちふさがったのは ニコラ ロシニョール(Nicolas Rossignol)。

長野オリンピックでアルペンスキーのROSSIGNOLチームに混ざって志賀高原にいたワタシとしては親しみが持てる名前です。



減農薬栽培。圧搾時には自然に流れでたフリーラン果汁のみを使い、天然酵母で醸しているそう。

ブルゴーニュの将来を担うであろうと期待を集める若い醸造家だそうです。


今回は9本。




Orveaux0002



1 Bourgogne Pinot Noir 2006
   ヴォルネー村とポマール村の畑のブレンド
   樹齢は15〜50年

2 Bourgogne L’Heritiere 2006
   Chateau de Pommard の直ぐ下にある畑   
   1922年に植樹した80年の古樹

3 Pernand Vergelesses 1er Cru Fichots 2002
   コルトンシャルマーニュと向き合う丘の中腹
   樹齢40〜60年

4 Beaune 2005
   ACボーヌの南でクロデムーショの下
   樹齢50年前後

5 Savigny les Beaune 2006
   1級フルヌー下側の畑
   樹齢50年前後




Orveaux0003




6 Aloxe Crton 2006
   コルトンシャルルマーニュの下
   ペルナンフィショの隣
   樹齢20年と70年

7 Volnay 1er Cru Clos des Angles 2001
   ヴォルネーの中心
   クロデデュックの下
   樹齢65年と15〜20年のブレンド

8 Volnay 1er Cru Santenots 2005
   サントノはムルソー村にある畑
   ヴォルネーに接する所は樹齢20年
   ムルソー内部の畑は樹齢60年〜70年

9 Volnay 1er Cru Cailleret 2003
   タイユピエと道を隔てた下側の急勾配
   樹齢20年と50年

(参考資料より)


ロシニョールには白がないということで....
Rene Mureというアルザスの造り手から2本。

同じ畑からとれたシャルドネの発泡とスティル飲みくらべ。

11 CREMANT D'ALSACE 2004

12 Vin de Table 4 2004

更にエクストラが1本。





畑....。

ブルゴーニュやボルドーではお約束のキーワード。
マニアな方なら頭に中に地図が浮かぶのでしょうが....。

ブルゴーニュを飲み馴れていないワタシにはなかなかこの差がわからない。
ワタシのテイスティング能力ではとても難解。
解けないパズルにタジタジです。

でも、どのワインも良く出来ていてなかなか行儀が良い。
しかも、一々旨いのです。





1の Bourgogne Pinot Noir 2006 は 泥だらけで汗まみれの幼い女の子。お砂場で遊んでいるとってもキュートな子。そんな印象。

2の Bourgogne L’Heritiere 2006 は とても姿勢が良い初老の女性。
凛とした佇まい。良い香り。美しい皺。

9の Volnay 1er Cru Cailleret 2003 はコーヒーやカラメルの香りがあって少しオイリーで色気のあるワイン。リゾートで少し日焼けしたエレガントな女性のよう。たまらんです。



3から8までのワインはどのワインもキュートな香り。
様々な酸やミネラルが折り重なる複雑な旨味。
もう美味しいとしか言いようがありません。

正直ワタシの能力を越えています。
細かいことは気にせず、楽しく飲んだ方が良いような気がします。



この試飲会、一巡目はお食事番長とシェア。

二巡目は単独で。

結構な量を飲んでしまいました。



しかし、ブルゴーニュをお腹一杯飲んだのって初めてです。
ピノノアールで満腹って!! あり得ないです。
凄いボリュームでした。

ブルゴーニュをこんなにたくさん飲んで悪酔いしなかったのも初めて。
ワタシにとってブルゴーニュやボルドーは厳しいワイン。
経験上とにかくヒドい悪酔いになるので敬遠しているのです。

でも、このロシニョールは悪酔いはしませんでした。
翌朝も実に爽やか。

こんなワインもあるんですねー。
ビックリです。

ロシニョールにはブルゴーニュに有りがちな『わざとらしさ』を全く感じません
飾らないけど美しい、すっぴん美人。
飲んでも飲んでも飲み疲れなかったのはそこにあるでしょう。

ブルゴーニュに少しばかり先入観を持っていたワタシですがとても好感を持つことになりました。

おかげで守備範囲が少し広がった気がします。

参加して良かった。

自然体のワイン ロシニョールはお気に入りになりそうです.

ORVEAUXのイケメン田中氏に感謝。

良い経験をさせてもらいました。



ORVEAUX   http://www.orveaux.co.jp/

gar.net     http://blog.livedoor.jp/garnet1009/

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2009/07/21

マッサ・ヴェッキアnight 循環する農民のワイン

トスカーナはマレンマ地方の造り手マッサ・ヴェッキア。


このマッサ・ヴェッキアを一言で紹介するなら、循環型農業を実践している家族経営の農家。

堆肥を作る為に牛などの家畜を飼い、その動物たちには自家で無農薬有機栽培で育てた牧草を与えているそう。

施肥は少量づつ。3年かけて畑全面に戻し、ぶどう、オリーブ、とうもろこし(ポレンタ用)、麦、野菜などを育てているんだそうです。



たぶん、1番お金になる生産物はワインだと思うのですが、そこに欲や執着がないらしく、驚くべきことに、カベルネとメルローの畑を処分してしまったそう。

この農場を訪問した gar.net 店番タケダによると、「完全な循環を成すためには少し持て余してしまうから」と、その理由を聞いたそう。

とても興味深いエピソードです。




そんなマッサヴェッキアのワインは全くの農産物。

農民が"そのまま""そこ"に立っているかのよう。

確かな芯の強さを感じます。

しかし、誇張したり飾ったりは一切有りません。





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そんなマッサヴェッキアのワイン、21本+エクストラ1本を飲んじゃおうという強烈な試飲会が開かれました。

19時から21時までの第1部。21時から23時までの第2部。
いつものワインギャラリー gar.net で入れ替えの2部制で開催されました。

さらに飯田橋メリメロに場所を移して、深夜から朝までの第3部もありましたが、ワタシは翌日に重要なイベントを控えていたので1部のみの参加です。




この日のワインは....





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Bianco 2005

Bianco 2004

Bianco 2003

Ariento 2002

Ariento 2000

Ariento 1999

2002年までArientoだった白ワイン。
ヴェルメンティーノ主体でトレッビアーノとアンソニカなどの地ぶどうで造られた白ワイン。
2002年のマルヴァジーアを混ぜ、2003年からBiancoと名を変えました。






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Rosato 2005

Rosato 2004

赤ワインにしか見えないがロゼ。
形に拘らないのが素晴らしいと思います。




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Rosso 2004

Rosso 2003

La Fonte di Pietrarsa 2001

La Fonte di Pietrarsa 2000

La Fonte di Pietrarsa 1999

La Fonte di Pietrarsa 1998

2000年までカベルネソービニョン100%。
2001年にメルロー主体のワインになり、02年からRossoと名を変えました。






Mv0660


La Querciola 2004

La Querciola 2003

Poggio a Venti 2002

Poggio a Venti 2000

Poggio a Venti 1999

2000年までサンジョヴェーゼ100%。
2002年よりアリカンテが混ぜられ、2003年よりLa Querciolaに名を変えました。





Patrizia Bartolini 2002

ソーヴィニョン100%。現在は造られていない白の甘口ワイン。


Il Matto delle Giuncaie 2000

アレアティコ100%。赤の甘口ワイン。



追加

Vin Santo

210本しか造らなかったヴィンサント。







Mv0665


しかし、よくこれだけのものが集まりました。

これを全て試飲すると1本以上飲むことになります。

しかも、全部飲んでも8000円。

インポーターのオータ氏も店番タケダも過不足なければ良いということなのでしょう。








化粧っけはないけど、どこかとてもキュート。

キレイに化粧を施すワインが多い中、この素っ気なさには逆に芯の強さを感じます。




1つ1つのワインについてワタシなりのコメントもあるのですが、書く気になりません。

出来の良かった年も、残念ながら不作だった年も、どのワインもマッサ・ヴェッキアらしいのです。

それよりもなによりも、スケールの大きいマッサ・ヴェッキアを小さいところで語りたくないです。


この日、この gar.net で、楽しい時間を共有した皆さんと、最後の Vin Santo を開けるか開けないかの多数決。

で、やっぱり、開けることになりました。

最高の Vin Santo で余韻に浸ります。

マッサ・ヴェッキアの垂直&水平。

全部で22本。

素晴らしい夜でした。



こんな幸せな時間を与えてくれたワインギャラリーgar.net。

とても残念なのですが、この興味深い場所は8月末に無くなります。





一期一会のワイン。

皆さんと共有した濃密な時間。

マッサ・ヴェッキアを飲むたびに思い出すような気がします。

追記:この金曜日の夜、gar.netに携帯を忘れてしまいました。

電話を頂いた方、メールを頂いた方、何も反応出来ず申し訳なかったです。

22日午後に復旧しました。

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2009/07/15

ロエロ・アルネイス 17銘柄 一気飲み!!

danchuや料理通信でお馴染みのライター 井川直子さん。

山形の アルケッチャーノ や、和歌山の アイーダ 等々、素晴らしいリストランテを発掘し脚光を当てたライターさんです。

地方イタリアンブームのきっかけになった記事はほとんど井川さんのペンによるものと言って良いでしょう。



ワタシも和歌山の AiDA や、上諏訪の DANLO に行きましたが、もちろん井川さんの記事は何度も読んで予習復習しています。

(参照:2008/06/03 清水牧場 山のチーズをサクサクモチッと絶品ソテー DANLO 上諏訪

(参照:2008/11/28 野性味あふれる野菜たち 話題のイタリアン Villa AiDA 和歌山





先週末の土曜日の昼。その井川さんならではのスゴイ企画がありました。



題して、『ロエロ・アルネイスを一度に飲もう!』

ピエモンテ州の土着品種、アルネイス種のワインだけを集めた試飲会です。



この会は井川さんのロエロ・アルネイスLOVE熱が高じて立てた企画だそう。


東京のリストランテではあまり飲まれる機会がない、酒販店での販売自体も少ない白ブドウ品種アルネイス。

このアルネイスを造り手別に1度に飲んでしまおうという風変わりない企画。参加しない手はありません。




ワタシには意識してアルネイスを飲んだ記憶がありません。
どこかのランチでグラスで飲んだことが有ったかも? そんな程度。
日本では流通量がとても少ないブドウ品種です。


2004年にピエモンテ州ロエロ地区のアルネイスはDOCGになったそう。
それでも日本ではイタリアワインマニアでないと知らない品種だと思います。




Barca0317


この日のワインは17銘柄。
これだけ集めると壮観です。

端から端まで、一気に行きます。
最後まで行ったら、気になったものから2巡目に挑みます。
それでも気になったら3巡目。
何度もチャレンジしてこの機会にアルネイスを覚えてしまいましょう。






Barca0303

Cascina Chicco Roero Arneis "Anterisio" 2007

ピーチやグレープフルーツの軽やかでキュートな香り。
酸が強くボディが厚い。
アルネイスの特徴が良く出ている一本です。

参考価格¥2,100- フードライナー







Barca0304

Prunotto Roero Arneis 2007

プルノット社はトスカーナのアンティノリ社が手がけているそう。
アタックが優しく良くまとまっています。

参考価格¥2,817- アサヒビール







Barca0305

Michele Chiarlo Roero Arneis 2007

キャルロ社はピエモンテの大手ワイナリー。
穏やかなアタックながらボディは厚いです。
水のように気安く飲めるのに、意外と旨味もあるんです。

参考価格¥2,700- ヴィナルテ








Barca0306

Negro Angelo e Figli Roero Arneis 2007

1670年創業のワイナリー。
1巡目はあまり印象に残らなかったのですがナゼか気になったワイン。
しばらく時間が経過した2巡目では案外良いワインと感じました。
苦みや渋みが旨味を支えているんです。

参考価格¥2,930- アルコトレード







Barca0307

Negro Angelo e Figli Roero Arneis "Perdauding" 2006

ペルダウディン畑は砂や粘土の畑だそう。
レンジが広く、ボディも厚い。
申し分ない一本です。

参考価格¥3,800- 大榮産業







Barca0308

Cascina Val del Prete Roero Arneis "Luet" 2007

ビオロジックの畑で造られているそう。
アタックは穏やかだが厚みはある。
スモーキーな香り。
酸甘辛苦渋の要素の中で辛苦渋の旨味が印象的。

参考価格¥3,180- イタリア商事








Barca0309

Fattoria San Giuliano Roero Arneis 2006

キュート!!
とても丁寧に造られているように感じる。
好感が持てる一本。

参考価格¥3,400- 出水商事








Barca0311

Monchiero Carbone Roero Arneis "RECIT" 2007

甘みをやや強く感じる。
ピーチの香りのキュートなワイン。

参考価格¥2,400- モトックス







Barca0312

Monchiero Carbone Roero Arneis "CECU" 2007

アルネイス種発祥の畑、レネージオのブドウも使っているワイン。
酸甘辛苦渋。全ての要素が凝縮されている一本。
旨いっス。

参考価格¥3,500- アルトリヴェッロ








Barca0314

Malvira Roero Arneis "Saglitto" 2003

ニッキの香り。個性的。
ジュワッと口に広がるミネラル感が良いです。
これも旨いっス。

参考価格¥3,600- アッシュトレーディング







Barca0296

Malziano e Enrico Abbona Roero Arneis "Valle dell'Olmo" 2006

ベストバランス。
派手な主張がないワイン。
少し時間をかけて飲んでみたい。

参考価格¥3,000- 光ヶ丘興産







Barca0295

Cantina Sociale del Nebbiolo Roero Arneis 2006

共同組合のワイン。
これがアルネイスの基準かも。

参考価格¥2,400- 大榮産業








Barca0297

Matteo Correggia Roero Arneis 2008

ビオロジックの畑で造られているそう。
ピーチの香り。
奥行きと広がり。
ブドウへの人為的なコントロールを一切感じない。
この日のワタシ的ベストワイン。

参考価格¥2,970- テラヴェール








Barca0298

Vietti Roero Arneis 2008

ネモリーノを思わせるエチケット。
Matteo Correggiaの後になってしまい気の毒。
やや薄い印象。
発酵のニュアンスがやや残るピチピチ感があります。

参考価格¥3,500- 日欧商事








Barca0299

Bruno Giacosa Roero Arneis 2008

バローロの造り手。
しっかり造られたアルネイス。
歌い上げるような造り。
良いワインだがワタシの好きな文法ではありません。

参考価格¥4,600- モトックス








Barca0301

Giovanni Almondo Roero Arneis "Vigne Sparse" 2008

個性をあまり感じない。
それはマイナス評価ではなくって、とてもバランスが良かったということです。

参考価格¥2,800- ワインウェイブ









Barca0302

Giovanni Almondo Roero Arneis "Bricco delle Ciliegie" 2008

シャープでソリッド。
直線的な印象。

参考価格¥3,500- ワインウェイブ




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この日の参加者は何人くらいだったのでしょう。
立錐の余地もない盛況ぶり。
(写真は少し落ち着いた頃です)


店内はむせ返るようなワインの香り。
これだけの人が一斉に同じ品種のワインを飲むと香りが充満するんですね。

カンパーニャの土着品種フィアーノのようなピーチやグレープフルーツの香り。
シャルドネのようなキレイな酸。
リースリングのような旨味とほんのりとした苦み。
店内に充満したクルミの香り。
これがアルネイスの香りなんだなぁと....。





Barca0319

この日はとてもおいしい生シラスの冷製パスタも。

クリームは使っていないのにオリーブオイルやバターが良く乳化したソース。
臭みのない生シラスは新鮮そのもの。
とっても印象的なパスタです。

このパスタがとても良いマリアージュ。
これはアルネイスのマリアージュの典型なのかも。
ワタシ的には毛ガニが食べたくなりました。


いづれにしても少し塩っけのあるものに良く合いそう。
グレープフルーツの香りに塩っけなんてソルティドックみたいですね。






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とても楽しく勉強になった単一品種の水平テイスティング。
こんな風に集中的に飲むような試飲会は真似してみたいです。

更に、この日出品されたワインは全てこの場でオーダー可。
ワタシたちも数本のアルネイスを発注しました。
後日届くワインがワタシのベストアルネイス。
とっても楽しみです。

試飲会で買えるのって良いですね。
これはパクりたい。
今後、ワタシが企画に絡んだ試飲会でも注文書を付けたいですね。
後日、復習出来たら、楽しさ2倍ですもん。

良いアイデアやマリアージュは上手くマネしたいものです。


兎にも角にも、全身で感じることが出来たロエロ・アルネイス。

とても貴重な1日になりました。

追記 : アルネイスは飲んだ記憶ないと書きましたが、しばしば飲んでいることを思い出しました。

トリンケーロの a-iuto です。

アルネイス50%、マルヴァジア20%、シャルドネ30%。

アルネイス50%ではないですか。

いつの頃からか、このワインはマルヴァジアのワインだと思い込んでいました。

いま一度、飲んでみると面白いかもしれないですね。

(参照:2008/10/02 a-iuto! 安くて旨くて ゆっくり飲みたいワイン

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2009/07/02

オータとヴィナイオータワインをだだ飲みする会(仮称)

先週の木曜日のことです。

表参道のリストランテ Felicita にて『オータとヴィナイオータワインをだだ飲みする会(仮称)』というワイン会がありました。






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ヴィナイオータさんはイタリアとそのその周辺のワインに特化したインポーター。

多少は蒸留酒も扱っていますが、いづれにしても健康な畑から生まれる農産物そのままの酒類だけを扱っています。


(参照:2009/02/26 ヴィナイ オータ ワイン会 Amici つくば

(参照:2008/09/09 イタリアワインの VinaiOta (ヴィナイオータ) さん 新社屋落成記念パーティー 筑波





この日の試飲会も健康なワインたちでいっぱい。
ワクワクの3時間でした。





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まずは Camillo Donati の微発泡とスティルワイン。

gar.net 店番タケダに ほしのあき みたいと言わせしめたあのワインです。

(参照:2009/03/15 フォンデュと居酒屋ワインとモスカート





一切の化学的薬剤を使わずに育まれたブドウを果皮ごと醸している造り手 Camillo Donati。

濾過は木綿の袋で重力だけで行い、その為に残った澱に含まれる残糖分と酵母で二次発酵。

さらに温度管理すらしないという徹底した伝統的醸造を行っているそう。



このカミッロのワインを飲みくらべです。



1. Sauvignon Frizzante 2000 (微発泡)
2. Sauvignon Fermo 2000 


同じ造り手のが同じブドウで醸していますが趣きは異なります。

微発泡の1は青いトマトをマリネしたような香り。マッチの香り。
ユルい酸が印象的です。


スティルワインの2は甘さ控えめでドライな印象。
少し小麦の香りがします。


どちらのワインもブドウジュースのようなユルさを持ちながら芯や核になる部分はとてもしっかりして骨っぽさを感じます。

Camillo のワインはフリッザンテの造り手に有りそうで無い芯の強さと優しさ を併せ持っています。






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La Biancara

3. Pico 2001 La Biancara


もうすっかりお馴染みのアンジョリーノ先生です。

(参照:2007/01/24 アンジョリーノ マウレさんを囲む会 LA BIANCARA試飲会

(参照:2008/02/26 Angiolino!! Angiolino!! Angiolino!! gar.net1周年 神楽坂





リアルワインガイドを読むと某かのビアンカーラのワインが掲載されています。

そのリアルワインガイドにコラム連載中の サノヨーコさんに おいしい水 と言わせしめた SASSAIA 。

ガルガーネガ種のブドウを醸したワインはワタシの基準点だったりします。





もちろん堆肥すら与えない有機農法で栽培、天然酵母での醸造です。
栽培方法や醸造方法など志を同じくする醸造家たちのリーダーでもあります。


そんなアンジョリーノ先生の PICO。
2001年はとても厳しい年のワインだそう。

雹の被害を受けたブドウを取り除き、残ったぶどうだけで醸さねばならなかったそうです。

ただ、ワタシにはこのワインが過酷な経験したとは思えません。
ややビネガーっぽさもありますが、なんとも言えないたおやかさ。
火打石やスパイスの香り。圧倒的なミネラル感。

好きな造り手のワインなので少しあまいかもしれませんがとてもおいしいと思います。
雹害で行った選果が+に働いたのでしょうか。






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Massa Vecchia

4. Ariento 2000 MassaVecchia
5. Bianco 2004 Massa Vecchia



家畜を飼い、完全な 循環型農業 を実践している造り手。
循環に余るとなると折角の有機の畑をも手放してしまう徹底ぶりだそうです。

マッサヴェッキアのワインは 逞しいけど優しく、強かだけどしなやか。
偉大なワインのニュアンスを内包しているが、その反面、とても人懐っこい。

様々な要素が同居していて、懐の深さを感じます。



4のアリエント2004はヴェルメンティーノ種を醸したワイン。

レモンピールなど軽やかな香り。
プラムなどの熟れた果実の香り。
厚いボディに濃厚な旨味。
そこはかとないほろ苦さ。
素朴で実直な農民の顔が浮かびます。


このビアンコは2002年からマルヴァジアを20%ほど混合しているそう



で、5のビアンコ2004はヴェルメンティーノ100%ではありません。

こちらはキンモクセイの華やかな香り。
柑橘の果皮の苦み。

無口な農民が少しはにかみながら「よぉ」と言ってるかのよう。
会ったことないのにそんな気になっちゃいます。

そんな気楽さから温泉で飲むに最良の1本だと密かに思っているのですよ。

(参照:2009/03/16 温泉で Massa Vecchia



内面と向かい合うようなアリエント。

いくらか外交的で親しみがもてるビアンコ。

ワタシにはそんなふうに感じます。






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Barbacarlo

6. Montebuono 2000
7. Montebuono 1991



リーノマーガというへそ曲がりのお爺さんが醸すワイン。

なにしろワインを売らないらしい(!?)


畑は自然農法で無堆肥。

草刈りも年に3回くらいでそれ以外は一切鋤き込まないそう。
ある種の無起耕栽培なのでしょう。



最初に飲んだのはいつだったか。

86年のロンケットに驚いた記憶があります。
20年経ってるとは思えないほど若々しく瑞々しいものでした。

(参照:2006/10/13 OLTREPO PAVESE MONTEBUONO 1989




今回の2000年と1991年も例外ではなく、やはり若々しいワイン。

個体差らしいのですが6の2000年がとても良く、オータさん自身も驚いていたほど。

発酵の名残のような微発泡があります。

チャーミングだけど控えめな甘みと少しの苦み。

チョコレートの香り。
プルーンの香り。


7の91年はやや揮発酸のニュアンスがあります。

いづれにしてもへそ曲がりのお爺ちゃんのカワイイ孫娘みたいなワインです。





La Biancara

8. Tocai Rosso 2005 La Biancara


再びアンジョリーノ先生のワイン。

トカイロッソ2005。
座標軸のようなワイン。
甘さと酸のバランスが絶妙です。
引っ込み思案ではにかみ屋の女の子を連想するワインです。


アンジョリーノのヴェネトではグルナッシュをトカイロッソと呼ぶそう。
サルデーニャではグルナッシュはカンノナウと呼ばれています。

次に試飲するワインを造っているジャンフランコだけは頑にカンノナウをグルナッシュと呼ばないそうですが....。









いよいよメーンイベント。

Panevino の垂直です。




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以前は Pane e vino と言ってたような気もしますが....。

神楽坂のワインギャラリー gar.net 店番タケダが2007年の秋にサルデーニャを訪れた時、 ジャン フランコ マンカ の畑は火事で焼けただれていたそうです。

そして、その焼けただれた畑のぶどうは不思議なことに新芽を出していたそう。
絶望的な状況からも生命を連鎖しようとするぶどうの力強さ。
ワタシの心も揺らぐ凄い話でした。

オータ社長によるとサルデーニャはどんな農産物を育てても上手くいく所なのだそう。
地中海性気候の恩恵はもちろんブドウにも影響するのでしょう。

カンノナウ主体に様々なぶどうが混殖されているジャン フランコ の畑は一切の施肥を行わず農薬も使っていないそうです。





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9. 未発売 2007
10. ogu 2007
11. Mariposa 2006
12. Perdacoddura 2005
13. Skistos 2004




9の非売品は実験的にカンノナウ100%で醸してみたというワイン。

八朔やオレンジの柑橘の香り。
ミントの香り。
キュートでややユルく酸が残ります。



10のオグは火事の影響を受けた年のワイン。

ドロッとした柑橘系、オレンジのコンフィチュール。
沖縄産のピーチパインの香り。
濃厚な味わい。酸もやや強い。
しっかりした味わいです。



11のマリポーザは2月のエントリーで享楽的なオトナのオンナと書いたワインですね。

(参照:2009/02/26 ヴィナイ オータ ワイン会 Amici つくば



アンジョリーノのグルナッシュはキュートで恥ずかしがりなその時の印象のままだったのですが、こちらは少し変化を感じます。


柑橘類やミントやジャスミンの香りは2月と変わらない気がします。

今回は穀物や枝豆の香りが強く感じられるようになりました。
枝豆を茹でてる時のキッチンの香りですねー。

享楽的なオトナのオンナもいつの間にかマンマになっていたようですよ。





12のペルダコデューラは久しぶりの1本。

サルディーニャの太陽を思わせる香りは他のものと共通しています。
オレンジとミントの香り。
少し渋み。
凝縮感を感じます。





13はスキストス。片岩という意味だそうです。

これも久しぶりの1本です。

(参照:2007/01/29 食神降臨!! SKISTOS '04 とベジョータとフェルベール

ぶどうのエキスそのまま。凝縮感が強いです。
オレンジなど柑橘の香りは感じません。

余韻がとても長いのが印象に残ります。



Panevino のワインは毎年名前が変わります。
SKISTOS 05 とか SKISTOS 06 とはなりません。


ワインは農産物なので単に2006とか2007とかで収まらないニュアンスの違いが毎年あるワケです。
その年の特徴をふまえて名前を付けたほうが印象に残るとワタシは思うんですよね。
数字は分類には便利ですが、それ以上ではないですし。
ワタシはこのアイデアを気に入っています。



この後試飲会は2本のリキュールに続くのですが、そのリキュールに付いてはまた追々。




オータさんのワインは1本筋が通ったワイン。
核にしっかりした鉄筋が入っているようです。


輪郭はスッピン。
厚化粧ではありません。


値段もほとんどのワインがワタシの小遣いの許容範囲。
とても有り難い存在です。

味も値段も気取らなくて良いワインたち。
どのワインも悪酔いしないのも重要です。



この日の試飲会はフェリチタさんの男気もあって6000円。
肴をツマミながらとても楽しい時間が過ごせました。

1つだけ残念だったのは隣の4人掛けテーブルの4人が全員チェーンスモーカーだったこと。
ワインそっちのけで誰かのウワサ話ししながら最後まで燻らしておりました。
ワタシも元スモーカーですが、こんな店ではデセールやドルチェまで吸わないのが当たり前だと思っていました。
ワタシたちがフェリチタさんに足が向かない理由もここにあります。
喫煙可の店の試飲会はなかなか難しいです。


このヴィナイオータさんの次回の試飲会は17日に神楽坂のワインギャラリー gar.net で開催予定。

今度は熱いワインラバーばかりですからね。
今からとても楽しみにしているんです。



Vinai Ota  http://www.vinaiota.com/

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2009/06/22

アルザス&ロワール川流域ワイン試飲会 藤小西 中野坂上

もう、だいぶ前のことになってしまいました。

13日土曜日の夜、中野坂上 藤小西 へ行きました。

アルザス地方&ロワール地方のワインを集めた試飲会です。




自然派と言われる造り手たちの台頭とともに手にすることが多くなった地域。

もっとも、どちらもとっても広いエリアで、とくにロワール川流域は一括りにするには少しムリがあるくらい広いんですけどね.....って、行った事ないけど....。



今回はそれらの地域の白4種類、赤3種類、ロゼ1種類。

この8つとは別に有料試飲が3種類です。



まずは、





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シルヴィー スピールマン エデルツヴィッカー2007 
Domaine Sylvie Spielmann Alsace Edelzwicker Bergheim 2007
アルザス 白 リースリング主体、ピノ ブラン、シルヴァネール他

素直で難しくないワイン。
ミネラリーで少し塩分を感じる。
一拍遅れて酸とミネラルが追ってくる感じが良い。






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アンリ ブルジョワ サンセール ラ ブルジョワーズ 
Henri Bourgeois Sancerre La Bourgeoise 2007
ロワール 白 ソーヴィニョン ブラン

ソーヴィニョンブランらしいソーヴィニョンブラン。
とーっても癒し系。
ハーブやタバコ、少しだけ動物臭。
苦みが少々残るけど、これが無いと凡庸かも。






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サンソニエール ロゼ ダン ジュール 
Ferme de la Sansonniere Rose d'un Jour 2008
ロワール ロゼ グロロー グリ60%、カベルネ フラン40%

ぶどうジュース。
ミント系ハーブ香。
とにかくゆるーい癒し系。
カフェ向きかな。






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ビネール キュヴェ ベアトリス  
Binner Alsace Riesling Kaefferkopf "Cuvee Beatrice" 1997
アルザス 白 リースリング

ワタシたちが行くお店ではよく見るビネール。
手が出る価格帯ってことですが。

このビネールはいつものビネールとはちょっと違う。
揮発酸系の香りが個性的。
ワサビからマスタードに変化する香り。
ニッキの浅田飴の香り。
発酵期間が長かったのか〆た味わい。
食中酒として良さそう。







ヴァインバック キュヴェ テオ
Domaine Weinbach Alsace Gewurtztraminer Cuvee Theo 2004
アルザス 白 ゲヴェルツトラミネール

マスカットのような香り。甘いワイン。
少しスパイス香もあるけど、言われなければゲヴェルツとはわからないかも。







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ティエリー ピュズラ ヴァン クゥール ルージュ
Thierry Puzelat Vin Coeur Rouge 2008
ロワール 赤 ガメイ90%、グロロー10%

ティエリーが輸入元のヴァンクールの為に造ったワイン。
以前行った別の試飲会でそう聞きました。

(参照:2007/10/01 ヴァンクゥールの自然派ワイン試飲会 のだや 千駄木

エレガントでキュートな香り。少し薬臭。
甘みは控えめで意外としっかりした味わい。
とにかくティエリー節全開の1本です。






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ピエール エ カトリーヌ ゴーティエ ブルグイユ“ジュール ド ソワフ”
Pierre et Catherine Gauthier Bourgueil "Jour de Soif" 2007
ロワール 赤 カベルネ フラン

昔、駄菓子屋にあった粉ジュースの香り。
オレンジのセロハンに包まれてたラムネ菓子の香り。
カフェ向きですか。



ルネ ミュレ
Rene Mure Alsace Pinot Noir "V" 2006
アルザス 赤 ピノ ノワール

アルザスでもピノはピノ。
完全に発酵しきったような味わい。
少し無骨だけど好感をもてる1本。
食中に幅広く使えそう。







ここから有料試飲を3本。






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Marcel Deiss Alsace Schoenenbourg Grand Cru 1998
マルセル ダイス アルザス シェネンブルグ
アルザス 白 リースリング主体 他にミュスカ、ピノ グリ、シルヴァネール、シャスラを混植。

甘いワイン。
パイナップルの香り。
リンゴとハチミツの香り。

深い夜に飲むのが良さそう。







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Clos Rougeard Saumur Champigny "Les Poyeux" 2002
クロ ルジャール ソーミュール シャンピニー“レ ポワイユー”
ロワール 赤 カベルネ フラン

........。

集中が切れました。








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Domaine Jo Pithon Quarts de Chaume 1998
ドメーヌ ジョー ピトン カール ド ショーム
ロワール 白 シュナンブラン

新井順子さんが以前いたというインポーター ヴァンローブ のもの。
このインポーターは現在は無いそう。
藤小西に1本残っていたそう。貴重です。

歯医者の匂い。
セメダイン。
甘いワイン。

あんまり良い感じしないでしょうが、これは素晴らしいワイン。
もう1度飲みたいです。






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印象的なワインが多いアルザス&ロワール。
デイリーで楽しめる価格も良いです。

ウチはお互い働いているし、子供もいないので、夕食は21時過ぎることは当たり前。

遅くから作るのでメニューはどーしても軽いものになります。カフェメシみたいな感じです。

そんな夕食には当然ブルピノとかはムリ。

今回の試飲会の価格帯がワタシたちの主戦場。

お食事番長の厳しい残業が続く限り、この2つの地域とイタリアと日本のテーブルワインが主体になりそうです。

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2009/06/03

ロワールでワインを造る醸造家 新井順子さん

ロワールでワイン造り、いや、畑造りをしている醸造家 新井順子さん。



何かとお世話になっている中野坂上の酒店 藤小西 にいらっしゃると聞いたので行ってみました。

新井さんにまつわる逸話をいろいろ聞いていたので少しビビりながらですが。





先に着いていたお食事番長は、中二階の立ち飲みプチコニシの隅で小さくなっておりました。



しばらくすると牧さんが新井さんを紹介して下さいました。






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新井さんは弾けるような陽の人。

お話させて頂くだけで新井さんのエナジーがこちらに伝播してくるようです。




2003年、熟成中のワインが水害で水に流されてしまった時のことを話して下さいました。


辛うじて残ったワインを集めて(恐ろしくで想像できません)樽に詰め替えた絶望感。

そのワインが再度発酵を始めた時の奇跡と驚き。

短い時間でしたが実際にお話することが出来てホントに良かったです。





写真の右端のイケメンはボワルカの若い営業さん。


このイケメンくんは我が街経堂のバンチキロウという店で働いていたそう。(ただ、バンチキロウは行った事ないもんで....。失礼しました。)



新井さん行きつけの店とか....。

そんな地元話しも楽しかったですよ。





Domaine des Bois Lucas  http://www.odeur.jp/

藤小西             http://www.fujikonishi.co.jp/

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2009/03/15

フォンデュと居酒屋ワインとモスカート

久しぶりにウチ飲み。



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酪恵舎のチーズフォンデュを食べながら。





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普通、ウチでフォンデュするときはエメンタールとグルイエールをブレンドするので塩分はやや強いんですけどね。


酪恵舎のフォンデュも少し塩分があるけど、もしかしたら濃い味の人なら物足りないかな。

ワタシには少し濃いけど、でもワタシはかなりの薄味なので参考になりませんよ。



ワインをかなり多めに塩分がちょうど良くなるまで延ばします。







この日のワインは....






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1本目はダーリオのビアンコ、Dario Princic Bianco 2007。


彼が営む居酒屋で樽から量り売りで飲まれているワイン。

野村ユニソン向けにだけ瓶詰めしているそう。



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野村ユニソンのワインは裏にバーコードが付いていて携帯のリーダーでよむと詳細や造り手の写真がわかるようになっています。




野暮ったくて素朴、けどキレイなワイン。

けっこうゴツゴツした感覚があるのにスルスル飲めるのが良いです。



なんか上手く言えないけど、新橋のガード下で飲む感じではなく、吉祥寺のいせやな感じ。

お食事番長のオヤジさんが晩酌で飲む刈穂か高清水みたいと言った方が良いかも。






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このワインでフォンデュを延ばすと旨味が一味入ってオトナのフォンデュになりました。






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2本目は、『"ほしのあき"みたい』と、神楽坂 gar.net 店番タケダに名言を言わせしめたカミッロのモスカートフリッザンテ。Camillo Donati Moscato Frizzante。






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シュワシュワなので王冠です。





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なるほど...."ほしのあき"。


リンゴジュースとブドウジュースをブレンドして砂糖を加えたよう。

キュートで弾けるよう。

香りはジャスミン....。

ボディは意外なナイスバディ。

残党分が多く、でも瓶内二次発酵して成熟しつつある”オトナこども”な味わい。


キュートなファーストノーズに誘われてみたら、ピロートークはオンナだったみたいな....。



このワインを2回戦目のフォンデュに入れてみたら、やはりフォンデュも甘塩っぱいドルチェ感覚の味になりました。


ウチ飲みだとあまり飲まないワタシですが、このユルさはスルスル飲めちゃいます。

気分的に楽な食事とワイン。

こんな感じが好きですねー。

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2009/03/01

祝 gar.net 2周年記念 VinaiOta ブラインド祭り

それなりに熱心にやるんだけど身に付かない子。

それが今のワタシです。

子供の頃はやれば出来る子と言われていましたっけ。


結局やらないまま大人になってしまいました。

今になって少しは素直に聞けるようになったものの、今度は知力と集中力がついてこない....。

残念なことになっています。





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2月最後の金曜日にいつもの gar.net で、ヴィナイオータさんのイベント。
ワイン14本のブラインドテイスティング祭りに参加しました。

サラダボールの後ろに勢揃いのワインたちは新聞紙で包まれています。


このブラインドテイスティング祭りの趣旨は、先入観を無くしてニュートラルにワインを楽しむこと。

しかし、答案用紙は回収され採点されるので店内は否応無しにガチな雰囲気になります。



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しかも、ワタシはワインと向き合うだけでなくお食事番長とも戦わなくてはなりません。

番長が1と書けばワタシは2。
yesと書けばワタシはno。

天の邪鬼なのでこんなことになるワケです。




テストにはカンニングがつきもの。

ワタシの回答を堂々とカンニングしたY君。

開口一番「字が汚くてわかんない」と。

力になれなくて申し訳ないっス。



ブラインドテスト、結果から言ってしまえばそれはもう散々たるものです。

しかも、問題はつくばのAmiciさんのイベントで体験したものとかぶってたんですけどね。

たった1週間で悲惨な結果。トホホです。



お食事番長なんか、恐怖に負けて解答用紙を提出しませんでしたよ。

ただ、番長は驚くくらいの高正解率。
提出してれば結構な高得点が頂けたはずですが....。
珍しくプレッシャーに負けちゃいましたね。(反省してくださいね)

ブラインドテストの解説と回答など、詳細は gar.net のエントリーをご覧下さい。

vinight!OTA blind tasting test
http://blog.livedoor.jp/garnet1009/archives/55229912.html



この事を教訓に、今年の始めに立てていた目標を4月から実行することにします。

すぐにやらないのがまたダメな子なんですけどね。
年度内は忙しいんです。

題して『イタリア品種100本ノック』

イタリアのブドウを代表的な品種だけでも特徴を覚えようという企画。2年くらいでね。

少しは覚えないと情けないじゃないですか。

それにたまには集中して楽しむのも悪くないでしょう。

番長はまったり楽しみたい人なので嫌がるでしょうねー。

なんとか丁重にお願いしてご協力頂かなくては。

元日の冷蔵庫空っぽ事件以来、少し慎重なワタシです。




gar.net  http://blog.livedoor.jp/garnet1009/

VinaiOta http://www.vinaiota.com/

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