とうきょう

2009/12/01

地場産小麦が香る 打ち立てうどん エン座

ワタシが注目しているblogには必ずと言っていいほど登場する武蔵野うどん エン座

このエン座。地場産の農林61号と練馬野菜にこだわっている地産地消の店と聞いていたので興味津々ではあったのです。



開店時間に遅れること5分。
もう少し遅かったら外で並ぶことになっていました。


この日は練馬大根を練り込んだ大根麺の日だそうで、地場産の農林61号に練馬大根の葉を練り込んであるそうです。

大根麺なんて経験したことありません。
どんなメニューで食べたら良いのか?
少し混乱。なかなか注文が決まりません。




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どこかにヒントはないかと店内をキョロキョロ。

平日は 讃岐 木下製粉 と 農林61号全粒粉。
土日は 大泉 石神井 片山産 農林61号。

なんて書かれた張り紙が目に入ります。

讃岐の製粉所からも取り寄せているということは讃岐の夢2000かな?
(帰宅後にHPで ”讃岐すずらん” と知りました)




ワタシのホーム、経堂 季織亭は全粒粉の小麦をうどんのような技法で手麺にしている店です。

この季織亭の探究心のお陰で様々な小麦を味わう機会に恵まれてきました。

今まで味わった中では はるゆたか と 農林61号 に カナダ産オーガニック小麦がワタシのお気に入りだったりします。




うどんといえば讃岐だったりしますが、ワタシもご多分に漏れず、2001年と2005年にうどん店巡りをしたことがあります。

2001年は讃岐のうどん店の多くは農林61号を使っていたと記憶しています。ところが2005年に再び讃岐のうどん店巡りをした時は讃岐の夢2000が主流になっていました。

正直、讃岐の夢2000という小麦がわかりません。
讃岐の人が好きな食感....、”うどんは小麦の刺身”ってことには合ってると思うのですが。
関東人には農林61号やカナダ産オーガニックの少し芯がある食感と香りのほうが馴染めたりするもので....。



『一番おいしいうどんってどこ?』

讃岐うどんブームの頃にいろんな方によく聞かれました。

讃岐に行った方ならわかると思うのですがこの質問ってすごく難しい。
どの店も素晴らしく美味しく、どの店も個性があるから....。

『一番はどこ?』なんて胆略的に聞いてくる人って大抵そそっかしい人なので、そんな人に誤解されないように話すってことも大変です。

『全部おいしい』としか言いようがありませんよね。




『印象に残る店はどこ?』なんて聞いてくれたら自分勝手に言えるかな。

2001年は 谷川米穀店
女性的。(同じ日に山内にも行ったので余計にそう思った)
水の良さを感じるたおやかなうどん。
おばあちゃんの葉とうがらしの佃煮と黄色くなったスダチを合わせる食べかたが新鮮でした。

2005年は 宮武 。
どなたかの書いた本の影響でダシとゲソ天が注目されがち。
2005年のこの日はやや緑がかった麺にビックリ。
風味と食感が素晴らしく、麺そのものがパーフェクトな美味さでした。
(2009年6月。体力の限界から閉店したそう。惜しいですね。)



『今は?』と聞かれたら....

『広島の地粉うどん わだち草 。』と。

讃岐ではないんです。


芸備線の玖村という駅の近く(?)にある わだち草

農業を営んでいる母上が栽培したオーガニックの農林61号を息子さんであるこの店の主が手打している店です。

農林61号の香りと風味が素晴らしい。
なにより食感が関東人のワタシに合うんです。
讃岐に近い広島では微妙な気もしますが。

この店の為だけに広島に行っても良いかなと思うくらいホントに美味しい。
実際、ワタシは再訪問しています。

(参照:2006/12/12 小麦を育てる 自然派うどん わだち草 広島

しかも、2度目は岡山に用事があったのにわざわざ広島空港から入り、アノ空港の不便さを再度味わいましたし....。(広島空港と鹿児島空港はマイレージを3倍つけて下さい)

しかし、わだち草に行くためなら、遠くても、不便でも、早朝便に乗ることにも、躊躇はありません。

美味しい うどん は しばしばワタシを狂わせます。




話しをエン座に戻しましょう。

大根麺を生かす注文をしたいのですが、経験したことないので見当がつきません。

とりあえずカラダを温めようと。温かいうどんを注文することにしました。




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きざみうどん

きざまれたネギと油揚げのうどん。
おろした練馬大根が添えられています。
微量のごま油と刻みショウガで風味の楽しい料理になっています。





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温かけ
天かすと生姜が風味を膨らませています。
やはりおろした練馬大根が添えられています。

うどんの味をシンプルに楽しむならこちら。

麺に練り込まれた大根の葉の香りや風味は見た目ほどではなく、注意深く利かないと感じないかも。
ちゃんとした料理になっているかけうどんです。

うどん自体は谷川米穀店の食感よりややコシがあるかな。

京都の寺で精進としてうどんを修行した 経堂 花坊さんよりはもうずーっとコシが強い食感。

”小麦の刺身”が信条のうどんと比べると少しコシが強いです。

讃岐に関東の食感を与えた感じかな。


逆にタフなうどんに馴れている関東人、特に北関東の山間に近いうどんに馴れている方には少し驚く食感かもしれません。(母方がそちらなのでそう思います)






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冷たいうどんならもう少し腰が出そう。
そんなワケでぶっかけおろしを追加でお願いしました。

やはりコシを楽しむならこちらです。

小麦の甘みがたまりません。
練馬大根のおろしも甘くて美味しい。
やはり、ごま油と生姜が少量使われています。

とても官能的なうどんです。

『お酢をかけても良いんですよ』と、案内があったので半分ほど食べたところでサッと一掛け。
冷やし中華的なニュアンスでもあるのですが、ワタシ的にはナゼか谷川米穀店の黄色いスダチを絞って葉とうがらしの佃煮を入れただけの素うどんを思い出しました。

どのうどんも1つ工夫があり、感じる人には料理に昇華していると感じさせてくれます。


でも、サンダル穿きで暖簾をくぐるような気さくな感じ。

どこか、ワタシのホーム 季織亭に似た雰囲気。

もっと早くくれば良かったと心底思ってしまいます。
それに少し通わないとこの店の骨頂はわからない気もします。


カウンター前の棚には悦凱陣の一升瓶が並んでいます。

なるほど、これで酒が飲めたら最高ですね。

凱陣は飾りかな?
飲めるかどーかはわからないけど、予約制という土曜日の夜にも来てみたい気分です。




エン座 
http://www1.ocn.ne.jp/~chiyomom/enzaHP/




文中に出てくる他店


わだち草
http://www.geocities.jp/wadachisou/

谷川米穀店

http://tanikawa-udon.jp/

http://blog.goo.ne.jp/sanuki_tanikawa

木下製粉
http://www.flour.co.jp/

季織亭
http://www.kyodo-suzuran.com/shop/7/25/index.html

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2009/04/22

松本 gelee blanche 関東ファンの集い  備忘ログ #13

しばらくblogを放置していました。


興味深いことはたくさんあったのです。

残念ながら幾つかは記憶にとどめておけなかったけど。

自分の為に 備忘ログ として記録しておきましょう。



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都内某所にて松本 gelee blanche 関東ファンの集い。


今回はN氏とF嬢のご結婚があったりしたのでお祝いムード。



しかし大失敗。

その主役の2人に買い物をさせてしまったばかりか、清算するのを忘れてしまった。



とても申し訳ない状態....。


散財させてしまった....。


なにかで埋め合わせしないと。







Park0631

近日、関東ファンの集いを東京近郊か横浜か松本で開きます。

心当たりのあるキミたち、漏れなく招集です。


N夫妻をご接待です。





gelee blache   http://love.ap.teacup.com/geleeblanche/

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2009/01/16

発酵は難しいけど楽しかった チーズ作りを楽しむ会 part4 磯沼牧場

さてさて、チーズ作り再開です。



まずはモッツァレラ。




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約40℃で1時間半ほど湯煎にかけて発酵させていたカードです。




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このカードを細かく賽の目に切って熱湯に入れます。


賽の目に切ったカードの温度が80℃まで上がり粘りが出たら.....手でニュッと絞って一口大の団子状にしてモッツァレッラの完成です。が....。




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何度も熱湯を交換したのです.....。



残念ながら発酵が不十分でカードが柔らかくなりませんでした。




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仕方ないので手で丸く握って体裁を整えることにしました。


やはり外気温が低過ぎて上手く発酵しなかったんですね。


逆に発酵が進み過ぎるとお湯に溶けてしまうそうです。

これはある程度熟練が必要なのかも知れません。



なんとか出来上がったモッツァレラはキュッとした本格的な歯ごたえ。もう少し気温が高かったら上手くいったような気がします。






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フェタは大成功。切り分けてお土産に。



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翌日、美味しいサラダになりました。






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フロマージュ ブラン は いつの間にか完成。
これはうっかりしてました。

見ていなかったので作り方がわかりません。
コンフィチュールを添えて美味しく頂いちゃいましたけどね。





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朝、小さなイケメンくんたちが仕込んでくれた焼き芋と、もう1つ、いつの間にか作られていたミルクプリンも一緒に美味しく頂きました。






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パニーロは水気が抜けず完成に至りませんでした。

このパニーロが密かに楽しみだったのでちょっと残念。
強制的に絞ったらダメなんですよね。うーん。




チーズ作りの結果は2勝1敗1分ってとこでしょうか。
この寒さの中では健闘だったとおもいます。


でもワタシ的には大勝利。
フロマージュブラン以外は搾乳からカードを作って口に入るまで体験できましたから。
これはホントに良い経験でした。

搾乳からというワケにはいきませんが、市販の牛乳からフレッシュタイプのチーズを作ることは出来そうです。


モッツァレラは是非ウチで挑戦してみたいですね。
なんだか次は上手くいきそうな気がします。
失敗は成功の元ですから。





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最後に一斗缶の火を囲みながら今日一日を振り返って....。

と、思ったらイイところで小さなイケメンくんが目の前を横切って行きました。


撮り直し。




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火を囲んで良い感じです。




小さなイケメンくんたち、8時から16時までチーズ作りを頑張りました。きっと乳製品が今まで以上に大好きになったと思います。
すっごく寒いし、立ちっぱなしだし、ホントに頑張ったね。




チーズ作りをキッカケに訪れた磯沼牧場は観光牧場でなくホンモノの牛乳を生産する専業の酪農牧場。

都市ならではの創意と工夫でマイナスをプラスに見事に転嫁している、アイデアと夢がある牧場でした。

新宿から40分。一見の価値ありです。



もしも、雑誌 料理通信の昨年の7月号があったら見て下さい。

『インディペンデントな生産者たち』という特集記事で磯沼牧場が取り上げられているらしいです。

ウチもあったはずなんですけどね....。

どこ行っちゃったかな....。





チーズ作りを楽しむ会 part1
http://shuffle.air-nifty.com/bleu/2009/01/post-90e7.html

チーズ作りを楽しむ会 part2
http://shuffle.air-nifty.com/bleu/2009/01/part-14f8.html

チーズ作りを楽しむ会 part3
http://shuffle.air-nifty.com/bleu/2009/01/post-44c4.html




磯沼牧場  http://isonuma-farm.com/

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2009/01/15

牧場ミルク鍋のあったかランチ チーズ作りを楽しむ会 part3 磯沼牧場

さて、チーズ作りを楽しむ会はいったん休憩。



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ランチの準備が始まりました。



この日のメニューは磯沼牧場のミルク鍋とチーズフォンディユ。




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この日の参加者、学生さんたちとお食事番長以外は皆さんチーズスペシャリストか料理教室の先生という盤石の体制。とっても美味しいランチ必至です。



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寒い日の野外活動は体温維持に体中のエナジーを使います。
動物性の脂肪を摂らないと厳しいと思います。




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暖かいミルク鍋を食べるとホッとします。体温が上がったように感じました。






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チーズフォンディユはワインが効いててオトナの味。
堪らない美味しさです。



温かいチーズ鍋は皆さんおかわりです。
熱を摂りたいとカラダがチーズ鍋を要求するんですよね。

少食のワタシですが(ウソかも)おかわりをお願いしました。
なんだか小学校の給食の時間みたい。懐かしい気持ちになります。





ランチを食べながらおしゃべり。



磯沼さんは牛の種類を7種類に増やしたいそうです。

「ホルスタインにジャジーとブラウンスイスを増やしたら3倍楽しくなったから、7種類になったらもっと楽しくかと思う」


現在は牛乳の生産とヨーグルト販売が主な磯沼牧場。

「近い将来、チーズ工房を作ってチーズの生産を始めたい。もう何年も言ってるんだけど....」

いろいろ夢があるそうです。


「大変なのはコーヒーの出し殻とカカオの殻を確保すること。出し殻が出たと連絡が来たら、それだけはどんなに忙しくても行くようにしている」

「街の中の農場が都市圧力に負けない為には環境作りが大切。近隣の理解が得られる環境を作っていかなければ....。」

「またこの地域の農場同士の横の繋がりも大切。この牧場から出た堆肥を近所の農家に使ってもらってることもその1つ」

どんな仕事にも苦労はありますが、牧場は環境作りが大変ですね。






ランチが終わったところで毎週日曜日に開催されている『乳搾り体験』のお客さんが集まってきました。

ここから『乳搾り体験』に参加する皆さんと一緒に乳搾りと牧場見学が始まります。





まずは乳搾り。

母牛のポニョポニョの乳首の付け根を親指と人差し指でキュッと握り、残りの3本の指で搾ります。






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この搾っているのは少し遅れて牧場にやって来た BON BON! FROMAGE の 大和田百合香さん。
大和田さんはフランスでかなりの長期間チーズ農家を訪ねる旅をなさっていたので乳搾りはお手の物。






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番長も搾ります。
少し腰が引けてますね。
ワタシを絞る時とは別人です。


搾ったミルクを『乳液』として手や顔に塗ってみました。

すると手や顔が『しっとり』『スベスベ』ですよ!!

予想以上の効果に参加者一同驚きを隠せません。

顔に塗ったミルクは無香料なバニラアイスのキュートな香り。
とっても素晴らしい『乳液』です。






牧場内を見学。


生まれたばかりの仔牛を見に行きました。




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この子は1月4日に生まれたばかり。





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この子は大晦日に生まれたそう。






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こっちの子たちはもう結構大きくなっています。





次に見に行ったのは牛の放牧場。

搾乳室などの棟がある斜面下の場所から山田駅方向にグッと坂を上ったところ。
宅地と駐車場とゴルフ練習場のすぐ横です。





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羊と一緒に放されています。

この横には他の地主さんの土地があり牧草地として時々利用しているそうです。






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下の方には農家と民家が点在しています。

あらためて街の中にある牧場ということに驚きます。







さて、ここからチーズ作りに戻りましょう。

続きはまた後で。








チーズ作りを楽しむ会 part1
http://shuffle.air-nifty.com/bleu/2009/01/post-90e7.html

チーズ作りを楽しむ会 part2
http://shuffle.air-nifty.com/bleu/2009/01/part-14f8.html


磯沼牧場  http://isonuma-farm.com/

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2009/01/14

チーズ作りを楽しむ会 part2 牛乳からカードへ 磯沼牧場

さて、チーズ作りがはじまりました。


この日作るのは....フェタ。パニール。モッツァレラ。フロマージュブラン。


チーズ作りを教えてくれるのはCPAの清田さんという見目麗しき女性です。




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寸胴には約8ℓの牛乳が入っています。

その牛乳を65℃で30分低温殺菌し終わったところから。


低温殺菌が終わって、32℃位が目安の一定温度になるよう寸胴が湯煎にかけられています。

この2つの寸胴はフェタとモッツァレラになる予定の寸胴です。




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モッツァレラ作りは酸度を高める必要があるそう。
スターターとしてヨーグルト(乳酸菌)が30g加えられました。


このスターターは後に添加するレンネットの働きを助けるのが目的。
磯沼牧場チーズ作りを楽しむ会ではスターターとして牧場のヨーグルトを使っています。本来は中温菌だそうです。


ここから更に30分、発酵してもらいます。






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竃にはもう1つの寸胴が火にかけられています。

この寸胴はパニール用。


パニールは原始的なチーズ。
柑橘の果汁を加えるフルーチェ方式。


磯沼さんが近所の道の駅で1袋200円で買って来た橙の果汁を絞ります。



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番長も橙をシバキあげて....否....絞ってますね。





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絞った果汁を加えて加熱します。





それぞれの寸胴が働いている間、石釜で焼き芋をする準備が行われていました。

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今回の参加者で最も若い2人のイケメンが大活躍。
とても上手に芋に新聞紙を巻いてくれました。




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30分くらいして発酵が進んだだろうという事で湯煎の寸胴にレンネットを0.5g加えます。
小さいイケメンたちは興味津々な様子。ジーッと作業を見つめています。


レンネットは仔牛の第四胃にある消化酵素。
これを加えるとタンパク質が固まります。

なんとも不思議なものです、レンネット。




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牛乳の白い色のタンパク質はカゼイン。
牛乳が白いのはカゼインが電気的に反発して浮遊してるからだそう。
レンネットで電気的に反発し合っている関係性を断ち切るとカゼインが浮遊しなくなりやがて固まる。

清田さんが簡単にその仕組みを教えてくれました。



で、カゼインが浮遊しなくなり固まったものがカード。

とりあえずカードを作るために更に35℃で30分発酵。





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カードは指を入れるとボタンの穴といわれる穴があく位に固まりました。





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次はカードを細かく賽の目に切ります。
表面積を増やしてやる事でカードの中にあるホエーが出やすくなります。

また細かい賽の目にすることで熱伝導の効率が良くなります。




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賽の目に切って10分ほどでホエーが出てきました。





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これをザルにあけてカードからホエーを分離します。


ここからいよいよチーズ作りは佳境に入ります。



ですが.....、ここでいったん休憩。

牧場の牛乳をたっぷり使ったランチです。




続きはまた後ほど。







チーズ作りを楽しむ会 part1はこちらです。  

http://shuffle.air-nifty.com/bleu/2009/01/post-90e7.html

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2009/01/12

家畜福祉と黄金律 チーズ作りを楽しむ会 磯沼牧場

チーズスペシャリストの尾崎さんに誘われ磯沼牧場へ。

『チーズ作りを楽しむ会』に参加しました。



清水牧場や共働学舎に行ってもチーズを作る所はなかなか見れません。チーズ作りの現場は雑菌を嫌うのでこれは仕方ないんです。
でも、機会があったら1度見たいと思っていたので迷わず参加させて頂きました。




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磯沼牧場は八王子市内にある牧場。
四方を宅地に囲まれている街の中の牧場です。


この日、JR中央線は高架化工事の為、西国分寺-立川間が運休。
磯村牧場へはJR八王子駅からタクっちゃうつもりでしたが予定変更。


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最寄りの山田駅まで、途中の京王片倉駅でホームから富士山を見たりしながら京王線に揺られて行きました。
駅から徒歩5分。

8時ちょうどに牧場に着きました。

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搾乳室の外にあった温度計は0℃。

気象庁のデータではこの時間の八王子の気温は -2.4℃。

最高気温は 6.7℃。寒い日でした。





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牧場ではちょうど搾乳を行っていました。

牛は自ら搾乳室に進み、乳房をシャワーで洗浄してもらってから搾乳です。





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表の竃では近所の大学で食品工学を学んでいる学生さんたちが火を熾していました。





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やがてスタッフと思しきツナギを着た男性が牛乳を火にかけました。

このスタッフと思ってしまった男性が磯沼牧場代表の磯村正徳さん。




磯沼さんの挨拶、牧場の概要、21回目を迎えたこの『チーズ作りを楽しむ会』の これまでの経緯、この日のスケジュールなどを話して頂きました。




この磯沼牧場はホルスタイン、ジャージー、ブラウンスイスの3種類の乳牛を同じ牛舎で飼育しています。




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生まれた時から一緒に育てられてるので身体の小さなジャージーも大きなホルスタインと一緒にしても兄弟のように張り合って草を食んだりするので特に問題無いそうです。

牛舎は狭いながらも自由に動けるような環境で飼育され、24時間好きな時に餌を食べられるようになっています。


餌は4種類の草を混ぜた青草を多く与えるようにしているそう。

牛乳を多く搾るためには濃厚飼料(穀物)を与えたほうが良いそうですが、量よりも美味しさを優先するほうが良いと考えて青草を多く与えるようにしているそうです。



磯沼牧場には畜産や酪農の牧場のアノ匂いがありません。

市街地にある牧場として一番問題になるのは匂いです。
磯沼牧場に行くとコーヒーの匂いがするのです。


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これはカカオの殻。

牛舎はコーヒーの出し殻とカカオの殻が敷かれています。
この問題をコーヒー出し殻の脱臭効果で解決しています。



ワタシの生まれ育った街、世田谷区赤堤には1980年代の中頃まで四谷軒牧場という牧場がありました。

小学校のすぐ近くにあった牧場は学校帰りに生まれたばかりの子牛を見に行ったりしてワタシたち地元の子供達には楽しい場所でした。

その牧場のオーナーだった方は今は地元神社の総代会でワタシのボスだったりします。

何かの会合で四谷軒牧場が今あったら...なんて話になった時に、牧場をヤメた直接の理由は急激に増えた住民からの匂いへの苦情処理に疲れたからだと聞いたことがあります。
匂いは市街地にある牧場には存亡に繋がる大きな問題なんですよね。

この牧場はコーヒーの匂いしかないので全く家畜の匂いは気になりません。これってスゴイことだと思います。



チーズ作りは、火にかけた牛乳を65℃にして30分間殺菌することから始まります。パスツールの発見した低温殺菌です。





Isonuma0784

しばらく時間がかかるその間に3種類の牛から搾乳した牛乳を利きます。

この利き牛乳はブラインドでテイスティング。牛の種類を推察してみることになりました。


まずはキララ(361)という名前の母牛のミルクです。

甘みの強いミルク。
余韻が長く、アフターにもう1度甘みが帰ってきます。
ミルキーでコクも強い牛乳です。

ワタシはこの牛乳をジャージー種のものと思いましたがハズレ。
ブラウンスイス牛の牛乳でした。




次に飲んだのはルリ(364)のミルク。

優しい味。
控えめな甘さ。

少し粉っぽい不思議な舌触り。

ワタシはホルスタインと判断しましたが結果はジャージー種。

磯村さんの解説では脂肪分が強いということでしたが、味覚的にはサラサラ感が強かったのでこれは意外でした。

粉っぽい舌触りは皆で何度も味見するなかで牛乳瓶が振られて脂肪球が纏まってしまっていたのかもしれません。




最後にモミジ(341)

ワタシ的にはとてもオイリーに感じた牛乳です。
しかし、とても後味が爽やか。

ブラウンスイスと確信しましたがこれがホルスタイン。

利き牛乳は全てハズレでした。





このホルスタイン、ジャージー、ブラウンスイスのミルクをブレンドしたのが磯沼牧場のオリジナルブランド 磯沼ミルクファーム 『みるくの黄金律


この黄金律(ゴールデンルール)とは欧州を中心に近年提唱されている『家畜福祉』という概念のことらしいです。


『家畜福祉』とは生産性は落ちても動物本来の姿に近い環境で飼育することが味や安全性を高めるということが根幹になっている考え方のようです。


母牛は驚いたりストレスを感じたりするとミルクを出さなくなるそうです。牛にとってストレスのない環境を与えること=美味しい牛乳を牛から頂くことになるそう。
そんな人と牛の良い関係を『黄金律』と言っているようです。



このブレンド牛乳も搾り立てを試飲しました。

驚く事にブレンドしたほうが甘みやコクや旨味が格段に良いのです。
しかも豆乳のような青草の香りが有ってとっても爽やかです。

ブレンドの割合はブラウンスイス20%。ジャージー30%。ホルスタイン50%だそう。
中札内レディースファームの『おもいやり牛乳』以来、久しぶりに牛乳を飲んで感動しました。



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この『みるくの黄金律』は極々少量の限定生産。

これ以外の磯沼牧場の牛乳は東京の地産地消ブランド『東京牛乳』に出荷されています。

東京の酪農でも地産地消が行われているんですね。






やがてミルクが65℃になり、低温殺菌も出来ました。

いよいよチーズ作り。



ですが、またまた前書きが長くなってしまいました。

続きはまたあとで。





磯沼ミルクファーム  http://isonuma-farm.com/

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2008/11/25

明日の神話

なんだか美術blogみたいになっているのでもう1つ。



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明日の神話。



破壊する赤。

絶望的な黒。

死の白。


負の巨大なエナジー。

しかし、ここにネガティブな虚無感はありません。

失われて行くことしか描かれていないのに再生へ転じる明日を感じます。





Tomorrow0346


渋谷の雑踏に有って、この存在感。

最初からここに収まる為に描かれたかのよう。



太郎、恐るべし。

美術に疎いワタシでさえ通り過ぎることができない迫力。


外国からのお客さんにも観てもらいたいものです。

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2008/11/20

季織亭の皆さんと屋形船 あみ幸 お台場

いやぁ、楽しかったぁ。屋形船!!


仕事に後ろ髪ひかれながらも無理無理行って大正解。
この一週間、悶々としてた気持ちが晴れました。



いつもの季織亭主催 第3回屋形船に参加しました。



会社を17:50分に出て約1時間、5分遅刻で大江戸線勝どき駅着。
既に怪しい皆さんが改札前に集まっていましたが主催者のチーム季織亭が来ていなかったのでセーフ。


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駅から5分ほど歩いた朝潮小型船桟橋から出航です。





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水門をくぐりお台場フジテレビ前に着く頃にはすっかり宴が始まっていました。

やや風が強かったのですがお台場のあたりの内海は穏やか。

ここなら乗り物に弱いかたも安心です。




Yakata0084

この日のお酒のラインナップ。
皆さんの持ち寄ったお酒です。
この舟は飲み放題ですが持ち込みました。


勝駒 大吟醸

農家の嫁 イモ焼酎

ソガ ペール エ フィス美山錦 J(9号系酵母)2007  
ソガ ペール エ フィス美山錦 J1(7号酵母)2007

作田 特別純米酒

龍神 亀の尾

十文字 純米活性生原酒(この夜の主役です)


ワタシたちは小布施ワイナリーが醸した酒を献上。
収量を抑えて栽培した美山錦はテロワールを感じるミネラル感たっぷりの酒。

その効果かはわかりませんが甘塩っぱくって美味しい純米酒です。(この酒とは関係ないのですが竹鶴の石川杜氏と米の収量制限について話したことがあったりします)





Yakata0078


この時点でもモヤモヤした気持ちがワタシを支配。
あまり楽しくなれないような感じ。
無理にいつものように振る舞っていましたが。




さて、問題の十文字です。

活性生原酒は噴く可能性大です。


季織亭ママからは再三再四「外で抜栓して!!」と声がかかっていました。
ワタシもヤバいとは思ってたので「外で開けよう」と何度か言ったんですけどね。

お食事番長も「女性の力では抑えられない」と警告。

確かにおっしゃる通りです。

しかしながらナゼか船内での抜栓が強行されることに。


ワタシ、被害を最小限にしようとダスターを用意して前にでました。

「ブシュッ!!」と噴いたところで抑えようと身構えました。

30%くらいの噴出かと思っていたんですけどね....。


『バシュッ!!!!!』

大噴火!! 

瓶内の酒が一滴残らず天井に噴いてしまいました。

100%の損失。もう酒浸しです。

いやぁ、凄いガス圧。
ワタシ的にも想像以上です。

ゆっくり抜きながら上から抑えて解放しないとね。
(この抜栓は、池尻大橋『つくしのこ』のとおるさんが上手いです)

ダスターで抑えるどころではありませんでした。

もう全身酒まみれ。
廻りの皆さんからは「言ったのにー」の大合唱。

何だかよくわからないのですが笑いが止まらなくなりました。



復旧作業が大変。
1.8lですもん。

廻りは皆酒まみれ。

屋形舟さんには大変なご迷惑をかけてしまいました。

しかし、さすが百戦錬磨の屋形船のスタッフの皆さん。
何事も無かったかのようにアッという間に復旧してしまいました。



シャンパンファイトならぬ酒ファイト。

結果は残念でしたが、これのおかげでモヤモヤ感から解放されたのは事実。
また、この日初めて会った方とも一気に親しくなれたりして。

いつものよう森羅万象を心から楽しむポジティブ思考のワタシになっていました。

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飲んで歌う麺打ち職人F田くん。





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船の屋根も気持ちいい。



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皆さんも子供のようにはしゃぎます。




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ナゼか抱擁するオトコ達(3名)。引いてるオトコ1名。




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分け前を頂こうと翼たちも集まってきます。

舟盛り。カニ盛り。揚げたて天ぷら。
食べ切れません。




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飲んで食べてゲラゲラ笑って、アッという間に船着き場に戻ってきました。



爆発事件も含めてホントに楽しい屋形船。
(ってか、コレくらいの事件が無いと吹っ切れなかったです)

屋形船の送迎バスで経堂に戻る一行を見送ってからワタシたちも帰宅。

帰り道もゲラゲラ笑いっぱなしでした。





やっぱり楽しい皆さんと楽しい時間を過ごすのは良いもんです。

おかげで今日は元気ハツラツ ファイターズ。

やる気がみなぎって顔がテカテカです。(天ぷら効果!?)


あまりにも楽しかったので会社のデスクから更新。

さて、仕事も頑張りますよ。




江戸川 屋形船 あみ幸   http://www.amikou.co.jp/

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2008/03/16

St. Patrick's Day パレード 表参道

日韓ワールドカップで直接ゲームを見て以来、なんとなく無視出来なくなってしまったアイルランド。

あの時、夜の六本木あたりで一番熱かったのも彼らでした。


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そんな彼らにとってキリスト教を伝えたセント・パトリックの命日は特別な祝日。

日本でも各所でパレードが行われています。



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東京では今日16日に表参道で開催。

14時をちょっと過ぎた頃に行ってみました。

ちょうど昨日から春になった東京。
日なたは体感温度20℃くらいでした。


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表参道は緑一色。
皆、どこかにシャムロック(クローバー)の物を付けています。


偶然、緑のパーカーを着ていたこともあり、アイルランドの皆さんの集団のあたりで見物。


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パレードは結構な賑やかさ。

何だか気持ちもウキウキ。

春の最初にうってつけの楽しいイベントでした。

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2008/03/07

プロペラカフェ 旅の延長線上にあるカフェ 調布飛行場

以前から気になっていたプロペラカフェ(Propeller Cafe)

行ってみたいと思いつつ機会が無く、いつの間にか興味は失せてしまいました。



いつも楽しみにしているblog、 moimoiず だいありい で、moimoiさんがこのカフェを紹介してくれました。

その記事がとても楽しかったので行きたい気持ちが再燃。
密かにチャンスを待っていました。





今日、朝から仕事関係で郊外に。


用事を済ませ、甲州街道をクルマで移動しているとアラ不思議。
お昼ちょっと前に味の素スタジアムに差し掛かりました。

偶然ランチタイムに近所にいるのですから、ちょっと寄っても良いんじゃないか、と....。



甲州街道から左に曲がり、調布飛行場入口信号も左に曲がり、その先の信号も左に曲がります。

ちょっと走ると大沢グランド入口というバス停の先の左側に警備員さんが立っている入路があります。(飛行場のターミナル口とは違います)

そこから入って有料パーキングにクルマを駐車。

徒歩で先に進んだ突き当たりにそのカフェはあります。


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ランチは11:30から。

偶然ですね。ちょうど良い時間。



中に入ってみると小さなお子さん連れの若いお母さんで賑やかです。
パーキングに小さなファミリーカーばかりがやけに多かったことに合点がいきました。



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今日のランチはシーフードパスタ。
食後にコーヒーをつけてもらいました。





窓の外を見ると、大島行きのプロペラ機が飛んで行きました。


ここから大島まで25分。新島なら40分。神津島でも45分。
遠くに行きたい衝動に駆られます。


小さな子供たちがキャーキャー大騒ぎしながら飛行機が飛んで行くのを見ています。

それを見ながらワタシもナゼかワクワク。



つかの間ですが、まるで自分が出かける感覚。
旅に出る朝の高揚感で一杯になりました。




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プロペラ機しかないローカル飛行場なのがまた良いんですかね。


小さな島への玄関口。

旅の延長線上にあるこのカフェに、想像以上に癒されました。







プロペラカフェ(Propeller Cafe)  http://malibu.jp/

カフェ内は禁煙です。お子さん連れでも安心です。

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