sweetsとか

2010/02/10

ステファン・トレアンのピエスモンテセミナー

一度みたいと思ってたんですよ、ピエスモンテを作るところ。

ピエスモンテ(piece montee)はチョコレートで作ったオブジェです。

サロンドゥショコラの会場も様々なチョコのオブジェで飾られていました。


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こんなのとか。




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こんなのとか。




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こんなのとか。





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ステファン氏は既にテンパリングしたチョコレートも携えて登場。

挨拶もそこそこに作業開始。
パーツを作り始めます。



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透明プラスチック板(フレキシグラス)の上に透明プラスチックシート(ギターシート)を敷いて、その上にチョコレートを薄く延ばします。
少し堅くなるよう冷蔵庫へ。




球を作る為に型にチョコを流して半球を作ります。
一度型にいっぱいにチョコを入れて、少し球の外周のチョコが固まったころに逆さまにして半休中央部の不要なチョコを出してしまいます。
これも固めるかめに冷蔵庫へ。



作業をする部屋の室温は22℃くらいが良いそうです。
室温が高いとチョコが固まらず、室温が低いとチョコが固まって、どちらにしても上手く作業できないそうです。



土台はしっかりと。
チョコレートとチョコレートを接着。もちろんチョコレートで接着します。

ベースは大きいものと小さいもの。
小さいものを下に、大きいものを上にすると良いそうです。





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フレキシグラスの薄いチョコが少し固まってきたらカッターナイフでパーツを切り抜きます。

蝶の羽や花など。
フリーハンドでどんどん切り抜いていきます。



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シンメトリーに作らないほうがニュアンスが出て良いそうです。

因みにホワイトチョコを薄く延ばしてパーツをつくる場合は脆いので厚めに作るそうです。




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円盤状のクーベルチュールを少量、フードプロセッサーにかけます。


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1分ほどで粘土状のボールに纏まります。
これを手で延ばして花の茎を作ります。


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延ばしたり、切り取ったり、流したり。
様々な方法でパーツを作ります。




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そして、パーツの土台の上で組み立てていきます。
もちろん、接着はチョコで。先の細いコロネで搾りだして溶接のように付けていきます。



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瞬間的に接着するには冷却スプレーで冷やして付けてしまいます。

冷蔵庫から半球型のパーツを出して2つ張り合わせてボールを作ります。
アツく熱した鉄板で断面をちょっと溶かして半球同士を接着します。








バランスを見ながらどんどん組み立てていきます。
花の茎の部分にパーツを付けるときに他の部分も上手く接着。
より堅牢に組み立てます。




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組み上がったら粉状のチョコレート(ピストレ)をはたいて陰影や凹凸を出したら出来上がり。



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なんとなく自分でも出来るような気分になっちゃうもんです。





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こんな風に作るところを見ると会場内のピエスモンテが急に気になります。





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チョコと思えない質感。



ここまでのものは無理としても小さい花なら作れそう。

とても楽しいピエスモンテセミナーでした。



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2010/02/02

クリスティーヌ・フェルベールさんのセミナー 夜の女王のデセール

サロン ドゥ ショコラ、終わっちゃいましたね。
アッと言う間の1週間でした。

サロンでは様々なセミナーが開かれています。

この日はクリスティーヌフェルベールさんのセミナー、夜の女王のデセールに参加しました。

オペラ『魔笛』より、『夜の女王のアリア(自動車のCMでお馴染みですね)』からイメージしたというデザート。どんなものになるのか興味津々です。

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作るのは50人分。
裏方として、クリスティーヌの弟ブルーノさんとその奥方アンヌ・カトリーヌさん。主役は二人の娘で5歳のサロメちゃんとクリスティーヌです。

まず、子供も作れるプチガトーの実演です。

まずはサロメちゃんがプチガトーサブレをクリスティーヌと一緒に作ります。

材料は
バター250g
バニラビーンズ1本
粉糖80g
薄力粉300g

ポマード状のバターにバニラビーンズを入れて。
更に粉糖を入れて混ぜ、更に薄力粉を入れて混ぜます。

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サロメちゃんがクリスティーヌと一緒に作業。

クリスティーヌはコロネで、サロメちゃんはスプーンで、シートを敷いた鉄板の上に等間隔で置いて行きます。

スプーンに残った生地をサロメちゃんがペロッと。
可愛いハプニング。

一緒に作業しながら、生地を残さない、材料をムダにしないことを子供に教えましょう。クリスティーヌからの提案です。

170℃のオーブンで8〜10分焼成します。

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ここでボンボンの試食。

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ローズの香りとフランボワーズのジュレが入ったキャラメルショコラのボンボン。
サロメちゃんが参加者にサービスしてくれました。

フランボワーズのジュレ ローズ風味を作り始めます。

材料は
フランボワーズの果実200g
グラニュー糖100g
水100g
板ゼラチン20g

フレッシュフランボワーズの果肉、水、グラニュー糖に湯煎で溶かした板ゼラチンを加え最後にローズのアルコールを数滴。ステンレスのバットに流して半日ほど冷やして固める。

コツはフランボワーズや水を冷たくしないこと。
簡単なレシピも丁寧に教えてくれます。


フランボワーズクリームを作ります。

材料は
生クリーム(脂肪分35%)700g
粉糖50g
フランボワ−ズ果肉200g

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生クリームに粉糖とフレッシュなフランボワーズ合わせてホイッパーでツノが立つまでしっかりホイップ。

これで全てのパーツが完成したよう。

お皿に盛りつけます。

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こんな感じ。

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ホントはフランボワーズクリームの中にサブレを入れる予定だったようですが....。

どっちがクリスティーヌのサブレでどっちがサロメちゃんのサブレかは内緒です(笑)。

ジュレはもちろん、フワンボワーズクリームの果実の瑞々しさ。はじけるようなフレッシュ感がステキ。

でもなー、新鮮なフランボワーズは入手が難しいし....。

と、思ったら、参加者の方から「フランボワーズの代用は何が良いか?」と質問が。

クリスティーヌから「確かに日本のフランボワーズはアルザスのフランボワーズより乾いた感じ。ただ味わいはとても良いので今回のようにジュレにするには向いている。」と。
また「フレッシュなフランボワーズが入手できない時は冷凍ピューレを使っては」と、提案。

通訳の方が「ブルーベリーなら入手しやすいが」とふったら、「その場合は今日のようなローズは合わないので甘草が良い」と。

また、「桑の実を使うのも良いが、必ず栽培した物か自生してる物を使う事。市販品には風味や香りが無い」と。フェルベールさんは栽培してるそうです。

この日使ったローズのアルコールについても質問が。
フェルベールさんによると「酒類でもエッセンスでも無い、まさにローズのアルコールです」と。

最後に現洋菓子協会会長で調布のパティスリースリジェの原氏を紹介。
最初にフェルベールさんを日本に招聘したのは原氏。10年前のことだそうです。

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楽しいイベントはアッという間に終了。

しかし、コンフィチュールにも感じますがフェルベールさんのお菓子の瑞々しさはスゴイ。
以前に参加させて頂いたセミナーで「果物の命を延命させる」とおっしゃっていましたが、ホントに果物の生命力みたいなものを感じます。

やはり、フェルベールさんには不思議な力があるような気がします。

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2010/01/26

Le Club de CARAMERIER no.5 ルルーさんの新作


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ワタシの敬愛する菓子職人 アンリ・ルルー さん。

そのルルーさんを囲む会 Le Club de Caramelier が青山のヨックモック内 BLUE BRICK LOUNGE で開催されました。




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この会は今回で5回目。

アンリルルーHPからメールマガジンに登録した読者から抽選で参加出来るイベントで、ワタシたちは5回目の応募でなんと当選。この日、初めて参加できたのです。

アンリ・ルルー  http://www.henri-leroux.com/





今回の会は新宿伊勢丹で開催されるサロンドゥショコラのプレイベント。
ルルーさんの新商品が一足早く味わえるチャンスです。



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19時半、ルルー夫妻の登場で会は始まりました。


まず、新しいお菓子の紹介です。




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黄色いキャラメルはサンク・サヴァー(Cinq Saveurs)
オレンジ、洋梨、生姜、サフラン、ジャスミンが使われています。
各々の味や香りが時差を持ってグラディエーションを作ります。




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フォークでつけた3つの点々があるのは....
イ・グワラニ(I Guarani)
ライムのボンボン。
ガナッシュがムース状にになっていて軽快なボンボンです。


ナイフか何かでつけたシャープな線が入っているのは....
抹茶フランボワーズ(Macha Framboise)
抹茶のガナッシュの下にフランボワーズの薄いゼリー(パート・ド・フリュイ)を滑り込ませているボンボン。
抹茶のガナッシュはホワイトチョコなのですがこれがフランボワーズと良く合います。
抹茶が消えたあとにゼリーが残るのでやはり美味しさに時差が生まれ単調な感じは全くありません。
このボンボンは奥様のアイデアで生まれたそうです。




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ここからは簡単な食事を取りながらルルーさんと語るひと時。
全ての参加者がルルーさんと直接話すことができます。



ワタシはルルーさんのお菓子は農産物だといつも思っています。
少量づつ、手仕事で作るお菓子には工業製品にない温もりを感じます。
そんなことをルルーさんに伝えることが出来てそれだけで大満足の会になりました。





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さて、全ての参加者がルルーさんと語らえた頃にエクレアとキャラメルが用意されました。

お食事番長は大興奮。
もちろん他の参加者の皆さんも興奮状態。
お菓子をお皿に山のように取ります。
もう、夢を見てるかのようです。



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エクレア(Eclair)はルイゾン・パッションとルイゾン・フランボワーズ。
ここのルイゾンは人名で、50年代にツールドフランスで活躍したルイゾン ボベ (Louison Bobet)選手のこと。

パッションはツールドフランス優勝者だけが着れる黄色のマイヨー ジョーヌからイメージ。
フランボワーズはジロ デ イタリア優勝者だけが着れるマリア ローザの色からイメージしたそうです。

ボベ選手は引退後、ルルーさんの住むキブロンで成功し街の名士になったそう。自転車ファンには是非とも味わって頂きたいエクレアです。


キャラメルはルルーさんの独壇場。
世界で唯一のキャラメリエと言われたルルーさんのスペシャリテです。
これはもうドッサリと頂きます。




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そうこうするうちに、この3月に発売されるメレンゲプティキャラメルというお菓子が紹介されました。




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マカロンに似ていますがサクサクのメレンゲです。
味は4種類。
塩キャラメルのC.B.S.、ショコラキャラメル、フランボワーズキャラメル、パッションキャラメル。
サクサクのメレンゲとねっとりしたキャラメルの食感のグラディエーションがなんとも楽しい。
幾つ食べても食べ飽きない楽しいお菓子です。



ルルーさんのお菓子、ボンボンショコラはほぼ毎日フランスのキブロンから空輸されています。
生菓子などは東京で作るのですが、これはチーフシェフの尾形シェフを含む4人のパティシエと総勢10名のスタッフで全て作っているそう。


尾形チーフシェフによるとこのメレンゲは温度に秘密があるそうで、食感と香りが上手く表現出来るように温度を途中で変えて焼き上げているそう。

ルルーさんの日本での成功を支えているのは優秀な日本人パティシエたちだったりもします。


因にこの尾形シェフ、今日(27日)から新宿伊勢丹で開催されているサロンドゥショコラのルルーさんの売り場でロリポップショコラの実演販売をしています。イケメンシェフなので女子の皆さんは要チェックですよ。



さて、とても楽しかった時間はアッという間に終わりの時になってしまいました。

あんなにたくさんスイーツを食べたのにまだまだ食べられそうな参加者の皆さんたち。
お汁粉に入れる塩のようにルルーさんのお菓子は塩味が効いていて、甘くは感じるけどしつこさは感じないので食べ疲れることがありません。

最後にルルー夫妻からお土産のタブレット、日本では未発表のベネズエラを頂き会はお開きになりました。






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さて、このルルーさんに誰でも会えるのが今日27日から2月1日まで新宿伊勢丹で開催中のサロンドゥショコラです。

ルルーさんはかなりの時間売り場にいます。通訳の方もいるので話してみて下さい。人柄がお菓子に投影されていることがわかると思いますよ。


イケメン尾形シェフの手仕事にも注目して下さい。丁寧で美しい仕事は一見の価値があります。

もちろんワタシも今日から毎日伊勢丹に通います。
4日くらい行く予定。マジです。






Henri Le Roux   http://www.henri-leroux.com/

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2009/12/24

エヴァンとルルー クリスマスケーキを1つづつ

Merry クリスタルキング!! (古くてスミマセン)

クリスチャンでもないのにゴメンナサイ。

ケーキ2台食べちゃった。






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エヴァンのビュッシュ buche feu 。



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ほんのりとしたオレンジの香りのムースに柚子のジュレ。

爽やかで食べ飽きない。

今年のエヴァンは『当たり』です。






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ルルーさんのビュッシュ。 Parfum de Noel 。




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香りの洪水。
エピスが屋根の上に乗ってる粒胡椒と呼応します。

CBS(塩バターキャラメル)と底辺のサブレの塩味が味に厚みを与えます。

塩が甘みを強め、なんとなく素朴で懐かしい味。




お日様を『ありがたい』と拝むワタシ。

八百万の神も採用しているワタシです。


こんな時だけイエス様に便乗して申し訳ないっス。

幸せを確認する日がたくさんあるって良いことなんじゃないかと思っています。

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2009/12/21

素朴 手作り 無添加 美味しい.... ニチニチ日曜市

お食事番長のお供でニチニチ日曜市へ行ってみました。


ワタシとしては朝からワイン飲んで、昼には酒飲んで、夜はグダグダ、そんな日曜日にしたかったのですが....。

まぁ、酒ばかり飲んでても仕方ない。家庭内に波風が立つのは本意ではありません。バランスが大切なのです。




ニチニチ日曜市は国立の和洋食ニチニチという居酒屋で毎月1回開かれている朝市。

11時少し過ぎには既に行列が出来ていました。



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売られているのは手作りのスィーツやパンなど。幸せイメージものが所狭しと勢揃い。

厳選された材料。無添加。手作り。素朴。幸せ。
会場内はニットキャップ系の素朴女子たちのほんわかでいっぱいです。



男子としては少々気恥ずかしいのですが、おいしいものには抗えません。

もうニコニコ顔で並ぶしかないのです。





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ジャムの エバジャムさん。
http://blogs.dion.ne.jp/evajam/





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雑穀のクッキーは TAIYODO さん。
http://taiyodo.exblog.jp/






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ウチではお馴染み、マフィンの dans la nature さん。
http://dlnature.exblog.jp/





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お焼きパンは まあるいパン屋 さん。





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陶器は クマガイノゾミ さん。
http://members.jcom.home.ne.jp/mizono/






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シフォンケーキは ゆるひ さん。





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パウンドケーキは kwee buu さん。
http://d.hatena.ne.jp/kweebuu/




カレーパンは TOSAKANMURI FOODS さん。
http://www.tosakanmuri.com/index.html




銅版画のカレンダーは オバタクミ さん。
http://www016.upp.so-net.ne.jp/k-s_factory/




国立を愛した作家山口瞳の古本は 泡山 さん。




なんとなく、男子としては『お店屋さん』みたいに『 さん 』を付けることが既に気恥ずかしいのです。

厳選された材料を使い、手間を惜しまず、素朴だけど実直な手仕事にこだわっているみなさん。

そんな出品者さんの食品や作品には確かに『温もり』を感じます。
呼び捨てに出来ないような気持ちになっちゃいますよ。





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もうアッという間に売り切れ。
お昼前には行列もなくなります。





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毎月第3日曜日はニチニチ日曜市。

来月は17日に開催だそうです。

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2009/11/22

ぬちぐすい やさー 純石垣島産の黒砂糖は滋味深い

先週の日曜日にえんツコ堂製パンで見つけたスゴイものとは!?

(参照:2009/11/17 あしかホテル喫茶室---えんツコ堂製パン---東京女子大





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石垣島 ヤシ屋 の黒砂糖!!


懐かしいーっ!!

石垣島は米原の八重山ヤシの群生地で売ってる黒砂糖です。


実は石垣島で売ってる黒砂糖は輸入されたさとうきびを使用して作られているそうで....。
全量石垣島産のさとうきびだけで作っているのはたった2軒だそうなんです。(これは石垣島に行ったときにオーガニック果樹園の川平ファームで仕入れた情報です)

このヤシ屋は2軒のうちの1軒。純石垣島産の黒砂糖なんです。


パッケージが少し変わりましたね。


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以前はこんなでしたよ。



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アルミの型に流し込んだだけの素朴な黒砂糖は相変わらずです。
エグみが無く、滋味深い。そんな黒砂糖です。


思い出すなー。
2004年はお食事番長とあちこち出かけた年でした。

那覇、石垣島、西表島、竹富島の離島巡りから始まって、茨城に2回、大阪、広島、仙台、福島、新潟、鹿児島と。(マイレージが結構たまったりして)

最初に訪れた那覇で印象深い言葉と出会ったのです。


それは ”ぬちぐすい” 。

”ぬちぐすい”=命の薬。

沖縄第一ホテルという古いホテルに あしゃぎ というお食事処があります。。

永六輔氏が絶賛したと言う あしゃぎ の朝食はすべて薬膳。
島に自生している植物、オオタニワタリの新芽やハンダマや長命草なんかを素材に調理された小鉢が30品だったか運ばれる驚愕の朝ゴハンでした。

(8時の回、9時の回、10時の回とかで1時間1本勝負の入れ替え制。3回転もさせるので結構慌ただしかったりもするのですが....)

たった3粒だけどここのおばちゃんが作った3年物の酢大豆の滋味深さに心を奪われ....。その時に教わった言葉が”ぬちぐすい”でした。


”ぬちぐすい” 。

ドラッグストアで売ってる薬のことではなく、『生きる為の活力になるもの』という意味らしい。

『心に響く』ようなときにも使うよう。

『カラダの栄養』だけでなく、『心の栄養』もまた ”ぬちぐすい” なのでしょう。


更におばちゃんは....

『人間のカラダは食物で出来ている。だから食物は全て命の薬。美味しく食べることこそ ”ぬちぐすい” 。』みたいな事を語ったのでした。

この”ぬちぐすい”はワタシの中でズーッとテーマになっていたりします。

あしゃぎ のおばちゃんが言ったようにワタシたちのカラダは全て食物で出来ています。
その食物にはそれぞれ命があり、ワタシたちは他の命を頂きながら生きていることになるワケです。
命を頂くのですから祖末な味や物にはしたくありません。
美味しくして頂ければそれは嬉しいのですが。なにより命や生産者へのリスペクトは必要です。
命へのリスペクトが伝わってくる味に出会ったとき、カラダだけでなく心にも栄養、”ぬちぐすい” に触れる事ができるような気がします。

これは酒やワインでも同じです。
米やぶどうの生命力が溢れるような酒やワインに ”ぬちぐすい” を感じます。

ワタシは醸造家が米やぶどうに人為的な介入をしない酒やワインに生命力を感じます。

(人為的介入って、例えばワインなら農薬や除草剤などがあたるかも。新樽で香りを付けることも人為的な介入といえるかもしれません。)

また、フランスやイタリアの ”偉大なワイン” にありがちな、”固定化された個性”というゴール向けて、醸造技術を駆使しながら逆算するように造られたワインはどんなに美味しくても ”ぬちぐすい” を感じません。
ムートンやラフィットなんかの ”偉大なワイン” はビックリするほど美味しいけど、四恩醸造や金井醸造のワインのほうが、ワタシにとっては ”ぬちぐすい” を感じるワインです。

酒なら酵母が働きやすいように環境づくりをして、あとは酵母にムリをさせずに時間をかけて委ねる酒には ”ぬちぐすい” を感じます。
木曽の湯川酒造の酒にはそれを強く感じます。竹鶴の石川杜氏の酒にも。

ほかにも....。例えば、添加剤や防腐剤を使わずに果実の命を次の春まで延命させるクリスティーヌフェルベールさんのコンフィチュールの瑞々しさ。

カカオを自家焙煎して自前のクーベルチュールをつくるベルナシオンのショコラのテロワールとか。

農産物としての息吹がそのまま凝縮されたものに ”ぬちぐすい” を感じることが出来るのです。

お食事番長とワタシのお食事日記として始まったこのblog。
いまだに方向性が定まらずアチコチに興味が移りがち。
しかし、グルメ方向には決して行く事はありません。
シェフが....とか、ホスピタリティが....とか、どーでもいい。興味がないんです。

もしかしたら、このblogは ”ぬちぐすい” 日記....。


あぁ....。

ここまで書いたところで何だか急に気恥ずかしくなってきました。

思い込みが強過ぎますね。

ヤシ屋の黒砂糖から膨らませすぎ....ですよねー。

あぁ、もーいけません。
オチも無く、逃げるように終わります。

みっともないエントリーになってしまいました。
どーか、今回は慈悲を持って見逃してやって下さい。






ヤシ屋  http://www.yashiya.jp/

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2009/06/04

自家製リコッタチーズと新井さんのワインゼリー

美味しいモッツァレラチーズは必ず保存液に入っています。


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こんな感じだったり。





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こんな感じでだったり。






この保存液は乳清と塩で出来てたりするそう。


ワタシもお食事番長も貧乏性なので何となく勿体なくて捨てられません。


そんなこんなで、番長が保存液からリコッタチーズをササッと作ってくれました。






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この保存液を鍋に入れます。

そこに牛乳を加えます。



分量は....  番長のことです。 ぜったい適当です。




この場合の牛乳は成分無調整のものです。

脂肪球を均一(ホモゲナイズ)にされている牛乳はたぶんダメかも。




で、鍋を火にかけて少し混ぜると。

だんだん凝固してきます。





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それをザルで漉すとリコッタチーズの出来上がり。




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ミルクの香りがとてもキュートなフレッシュチーズです。






さて、この自家製リコッタチーズ。今回は晩ゴハンの後でデザートにしてみました。






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先日、お会いする事が出来たロワールの醸造家 新井順子さん。

(参照:2009/06/03 ロワールでワインを造る醸造家 新井順子さん




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新井さんの醸したワインで作ったジュレがありまして。

(ワインもジュレも kuniko でしょ)





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そのジュレを乗せて頂きまーす。




ほんのりした甘みと新鮮なミルクの香りがとっても美味しい。

クセになる美味しさです。







このワインゼリーの詳細はこちらで....

http://www.wine-jelly.jp/

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2009/03/26

氷餅   諏訪のお土産

冷凍庫でカチンカチンに凍らせた餅をガブリ!!

氷餅 ウマー!! 






.....ウソです。





諏訪の周辺ではこの地域特有の寒さと乾燥した気候を巧みに生活に取り入れてきました。

『凍み』です。



保存が出来なかった時代に寒い地方で育まれた偉大な知恵。


その知恵は、海が無い内陸部にとってとても貴重だった海産物をも延命するほど。

それが『寒天』なんですよね。



他にも『凍み豆腐』『凍み大根』など。

寒さを逆手にとった昔の人の知恵はこの地方にも様々な恵みをもたらしています。



冷たい川に数週間『玄蕎麦』を浸漬させてから数ヶ月かけて『凍み』に晒し乾燥させた『寒晒し蕎麦』なんてものも復活しているそうです。



餅を『凍み』に晒し乾燥させた氷餅。






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その氷餅に砂糖をまぶしたお菓子がこれです。







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『凍み』に晒された餅はサクサクです。

米で出来たウエハースみたい。

ほんのり甘くて素朴な味です。



『凍み』を利用して餅の食感を変えたアイデアに感心します。

先人の知恵って大したものだし楽しいですよね。







出来たら『寒晒し蕎麦』も食べてみたい。

どうやら7月に茅野周辺の蕎麦屋さんで食せるらしいです。



でも7月の予定は結構タイトなんですよー。

その頃になったら食の神様が味方してくれると信じます。

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2009/03/05

ほうじ茶のパウンドケーキ と きなこのダックワーズ コウラボシ 吉祥寺

西荻北5丁目の信号からてくてく歩き。


東京女子大前のかつて好きだったアテスウェイを超えて吉祥寺通りへ。

そこから北へ少し歩いた杉並、練馬、武蔵野の3つの市区の境。





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散歩がてら行ってみたのはウワサのコウラボシです。



昨年の終わりに開店した焼き菓子の店。




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たわしで出来たカメがお出迎えです。





「なんでコウラボシという屋号にしたの?」って聞いてみたら「カメグッズを集めてたから」と。

ゆるーいお答え。 笑いました。




帰宅してからさっそく食してみました。


面白いアイデアがいっぱい。




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あずきショコラ。



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下に小豆を使っています。

有りそうだけど無い、良いアイデア。






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コウラボシチーズケーキ。

味噌を使っています。

チーズと味噌で旨味を補完しあっている感じです。

旨過ぎてヤバいです。






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ほうじ茶のパウンドケーキ。

抹茶を使った焼き菓子はよくあるけどほうじ茶は有りそうで無いですよね。

これも小豆が使われています。

ムムム。旨いなぁー。

ほうじ茶の香ばしい香りがたまりません。






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きな粉のダックワーズ。

絶品!! 説明できない美味しさです。





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ワイングラスよりもタンブラーの方が美味しいと気付いた四恩醸造のローズを飲みながら。




また散歩しながらコウラボシに行ってみたいですね。

他にもまだ試したいお菓子があるんです。


コウラボシの焼き菓子は優しいお菓子。

しみじみ旨いです。

こんな素朴な美味しさがわかる自分が嬉しいです。








コウラボシ   http://www.geocities.jp/kashikoubo_kouraboshi/

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2009/01/23

エヴァンとルルーのイートイン食べ歩き サロン ドゥ ショコラ

このエントリー、カタカナが多いです。




サロン ドゥ ショコラ の 会場には幾つかのイートインがあります。

催事場内で休むのにちょうど良い感じ。


ジャン ポール エヴァン の 売り場のイートインに行ってみました。



メニューにフェルベールさんとのコラボレーションというものが2つあったので両方頼んでみました。





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Coupes de Glace

コンフィ フランボアーズ、クレーム グラセ ショコラ オレ カルダモン
Confi framboise,creme glacee chocolat su lait cardaone

コンフィ アナナス-マンゴー-パッション、クレーム グラセ ショコラ ブラン&ココ
Confi ananas-mangue-passion,creme glacee chocolat blanc et coco





目がチカチカしませんか?

2つとも寿限無のような名前です。


どちらもエヴァン氏が作ったアイスクリームにフェルベールさんのコンフィチュールを乗せています。





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カルダモンのチョコアイスにはフランボワーズのコンフィチュール。





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ココナッツのアイスにはパイナップル&マンゴー&パッションのコンフィチュール。

これにホイップクリームがついてきます。




ココナッツミルクのアイスグラッセは普通に美味しいです。

ただ中に入っているメレンゲがとっても甘いので要注意。



カルダモンとチョコのアイスグラッセも美味しいです。

チョコとカルダモンの奥行き感にフランボアーズの酸味がアクセント。

これは食べる価値あり。ただしメレンゲは要注意ですが。








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アンリ ルルーさんのイートインにも行ってみました。


こちらはお馴染み 塩キャメル(C.B.S.)を使ったアイス。


粘り気が強くコッテリした味かと思いましたが、塩が甘みを引き締めてイイ感じ。
毎日食べても良い飽きない甘さです。







アイスばかり食べちゃうのは会場内が暑いから。

百貨店はどの百貨店も暑いですよね。


ホットヨガってこんな感じ? 

催事場でワークアウトしてることになるの?

ほぼ毎日催事場に行ってる番長は少し引き締まったかもしれません。

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