今回も長いです。頑張ってスクロールしてやって下さい。
先週末のことです。
ワタシとお食事番長は9amの新幹線あさまで軽井沢へ。
アウトレットで買い物した後に向かったのは Cu-Cal 。
Cu-Cal は夏の間だけ開かれるレストラン。
スターシェフが2~3日づつ来店して腕をふるう実験的なスペースです。
この Cu-Cal で日本ワインの造り手が集まるイベントがあったのです。
昨年も、城戸さん、曽我さん、岡本さんがこのCu-Calに集まるイベントが有って、もちろんワタシも参加したかったのですが、その日はあの太陽酒造試飲会に行くことが既に決まっていたので、Cu-Calには参加出来ませんでした。
(参照:2008/08/12 太陽酒造試飲会 角打ち石丸商店 大宮)
今年は何も無くってラッキー。
(土日で予定がないのはこの日とあとは12月の何週目かだけです)
Cu-Calのイベント『日本ワインの会』は今年は鹿取みゆきさんと目黒のキッチンセロが関わっていて、昨年よりも賑やかな顔ぶれになっています。
造り手の皆さんがそれぞれの地元の食材を持ち寄り、自慢のワインに合わせちゃうという楽しい趣向です。
では、ワインと1品。
まずはウエルカムドリンク
クレマチス ロゼ 2008 ----- つよぽんの育てた桃のサラダ
甘い桃をマリネにしてあるのですがこの塩分がロゼの甘みともマリアージュ。
桃とぶどう、甘みと塩気。旨味の二重螺旋構造。
最初からマリアージュ炸裂です。
ここで鹿取みゆきさんから今回の趣旨。
日本にもこの10年でヴィニュロン(=ぶどうの栽培から行う醸造まで自分で行う生産者)が現れ、また、農薬に頼らない自然農法を実践している生産者の品質がこの数年で急上昇している現状を報告。
この日の会はそんな日本のヴィニュロンたちと自由に語り合える貴重な機会。
造り手の皆さんとどんどん話して欲しいと。
鹿取みゆきさんから参加ワイナリー(ヴィニュロン)の紹介。
中澤ヴィンヤード(北海道岩見沢)より、中澤一行さん。
ココファームで醸造した栗沢ブランは衝撃的でした。この日も栗沢ブランで参加です。
ドメーヌ タカヒコ(北海道余市)は、曽我貴彦さん。
ご存知、曽我ブラザース弟さん。ココファームを円満退社した彼は新天地で頑張っています。
タケダワイナリー(山形県上山)からは、岸平典子さん。
日本のビオロジックワインの先駆けです。
酒井ワイナリー(山形県南陽)からは、酒井一平さん。
初めてお目にかかります。
ルミエールワイナリー(山梨県一宮)からは、小山田幸紀さん。
今までの山梨のワインが持つ『負のイメージ』を払拭して頂きたい。
四恩醸造(山梨県牧丘)から、つよぽん こと 小林剛士さん。
甲州種はマセラシオンさせるべき。ワタシも同感です。
ウチで寝かせて、たぶん瓶内二次発酵した窓辺は凄まじく旨かったです。
小布施ワイナリー(長野県小布施)から、曽我彰彦さん。(右は弟の貴彦さん)
全量ビオロジック。自社栽培100%にこだわるホンモノのヴィニュロン。
彰彦さんには毎度ワイナリーイベントでお世話になってます。
今年の植樹イベントは雨天中止。残念でした。
城戸ワイナリー(長野県塩尻)から、城戸亜紀人さん。
全量天然酵母。酒質の強さはピカイチです。
今年は大きな貯蔵庫が完成。更に質の高いワインが味わえそうです。
城戸さんにもワイナリーイベントでいつもお世話になっております。
ワインとのすごいマリアージュが続きます。
乾杯は、タケダ サンスフル デラウエア 2008。

タケダ サンスフル デラウエア 2008-----タケダ会長のきゅうりと鮎のパテ。
デラの甘みと青みが鮎の青みと苦みに良く合いました。
続いて3本。
中澤 栗沢ブラン 2008 ----- あぶり帆立と芹のオレンジ風味
ワインの持つ柑橘の香りとオレンジ&セリの風味がバッチリ。すばらしいマリアージュでした。
酒井 小姫 2008 ----- 山形名物 芋煮をコロッケに
このマリアージュは素晴らしかったですねー。
芋煮の醤油の甘辛さとワインが良く合いました。
コロッケの衣が触媒になっていたと思うんです。
ルミエール 南野呂甲州 2008-----白茄子の味噌漬け 塩尻とのコラボ
甲府あたりの居酒屋で一升瓶といえば酒でなくワインなのですが、そんな1升瓶ワインって『ブドウで造った日本酒』みたいなニュアンスの味。これはなかなか言葉では伝えられません。
このワインもそんなニュアンスのワイン。
お食事番長は味噌漬けの麹がこのワインの甘みと上手くマリアージュしていたと語っています。
次のセットは
ドメイヌソガ シャルドネ 2e 2007-----おばあちゃんのタマネギムースと曽我さんのシャルドネ
ややバリックなワインってクリーム系と良く合います。
タマネギの甘みとシャルドネの酸が調和していました。
城戸プライベートリザーブ シャルドネ 2007-----塩尻のトウモロコシの冷たいスープ
樽が強く効いているワイン。
この樽の使い方に関しては賛否があるところ。
でも、ミルキーなものと合わせるととても良い。
城戸さんのワインは食中酒としての可能性が大きいワインです。
ここから赤に。
四恩醸造 窓辺 赤 2007-----煮穴子と菊池さんの自然農わさび
お食事番長絶賛!!
ワインのフレッシュさ。煮詰めた甘辛さ。ワサビの鮮烈さ。
三位一体で素晴らしかったと....。
ルミエール 南野呂マスカットベリーA 2008-----サーディンの鰹まぶし 小山田さんのトマト
これは残念ながら未食。
なぜかワタシのところにはまわってきませんでした。
お食事番長が言うには、ワタシが話しに夢中で勝手にスルーしたと....。
そーだっけー?
キュムラ ピノ・ノワール2008-----鴨の薫製と貴彦さんの育てたサクランボ
このワインに付いては鹿取さんからblogに書かないようにと言われましたが....。
Cu-Calのこの会の告知に書いてありますからねー。
既に日本ワインLoverの多くが、(ワタシでさえも)昨年の秋にはこの情報は持っていますし、春には試飲した方の感想も頂いていましたし。
内緒にする必要性を感じません。
でも写真はヤメておきましょう。
まだ熟成がすすんでいないフレッシュなピノにサクランボはピッタリ。
鴨にも良く合いました。
熟成が進むとジビエに合う予感です。
みんなのパエリア
お食事番長によると目黒のセロのスペシャリテがパエリアだそう。
でも今回の方が段違いに美味しいそう。
そりゃそうです。
造り手の皆さんがこの日の為に厳選した食材たちを使っているのですから。
千代幻豚のロースト
旨味の強い豚です。
個人的には安曇野放牧豚のような野趣がある豚が好きですが、この千代幻豚は洗練された美味しさでなかなか美味しい。
ジューシーだけど脂が軽い、にもかかわらず旨味も強い。
焼き加減の良さもあってとても美味しかったです。
ルヴァン ナチュレル ド ドメイヌソガ カベルネフラン2007-----小布施の茄子のお焼き風
これはお焼きが旨い。ワインが旨い。
マリアージュより各々の旨さを楽しんだのです。
城戸プライベートリザーブ メルロー 2007-----信州牛モツのワイン煮込みとライスクラッカー
これは文句なし!! ライスクラッカーの香ばしいさもアクセントになってました。
酒井 バーダップ スペシャルブレンド 2007-----高畠産の豚肉でスパイシー叉焼
マスカットベリーA古木 2007-----マトンの山形バジルソテー
少しマトンが勝ちましたがベリーAが上手くマトンの香りを受け止めていました。
料理とサービスは目黒キッチンセロ。素晴らしいマリアージュでした。
日本ワインの会のエントリーなのでワイン中心に展開させなきゃダメなんですけどね。マリアージュ主体になってしまったのはキッチンセロが素晴らしかったからです。
醤油や味噌を当たり前に食べ生活してる造り手のワインは日本の食に良く合う。食の傾向が造りに反映されるのは自然なことです。
キッチンセロのマリアージュはそんなことを気付かせてくれる良い提案でした。
生産者の皆さんからアレコレいろいろ話しが聞けてワタシ的には大収穫。
とくに初めての酒井さんの人となりがわかって良かったです。
また、つよぽんの『映画への想い』には笑いました。
良いキャラだなー。
中澤さんのご近所(100km単位)には小さなワイナリーが出来ているそう。
タキザワのことかな? 松原農園だけじゃいないんですね。奥尻にもワイナリーがあるし。
北海道は注目ですね。
曽我タカヒコさんは余市はむしろ信州より冬が温かいと。
確かにニセコあたりは湿雪です。信州の方がシルキーですもん。ゲレンデとは違いますか?
産地はこれからどんどん北上するでしょうね。品種もドイツ品種からフランス品種に変わりつつあります。
参加者の皆さんとの会話も楽しかった。
東京で飲んでると良く合う方々。
松本で飲んでると良く合う方々。
ここでもバッタリ合っちゃったりして。
皆さん日本ワインに感心があるんですねー。
この朝4時までgar.net連中と戯れていたメリメロ宗像シェフは飯田橋に帰ります。
ワタシたちも長野経由で松本へ。
とても有意義で楽しい一日でした。
日本ワインが益々身近になりました。
Cu-Cal http://www.cucal.net/2009/
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