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2010/02/18

春を待つワイナリー ココファームを訪ねて

ちょっと前の話しです。


栃木は足利にあるココファームへ。

行きたかったけどなかなか行くチャンスが無かったワイナリーです。


ずーっと前に亡くなているワタシの祖父が栃木だったりして、いまでも親類縁者が栃木にはたくさんいたりします。
そんなこともあって、栃木ならいつでも行けると思ってはいたのですが....。
まぁ、そう思うとなかなか行かなかったりしますよね。有りがちな話しです。




ココファームはこころみ学園が運営するワイナリー。
こころみ学園の知的なハンディを持つ人たちの自立を目指してつくられたワイナリーです。
近年は味の良さから日本の代表的なワイナリーの1つと言われるようになりました。


ワタシ的には、中野坂上 藤小西での ブルース・ガットラブ 氏のセミナーに参加したり、渋谷 bongout noh での日本のヴィニュロンの会でワイナリーの方に話しを聞いたりしていて、ずーっと興味を持ち続けていたワイナリーです。


(参照:2010/01/25 農業としてワインを醸す日本のヴィニュロンたち

(参照:2008/03/24 COCO FARM & WINERY 試飲会 藤小西 中野坂上

(参照:2008/01/27 蔵出しワインの夕べ 日本ワインとその造り手たち





この日は東武線ではなく両毛線から足利のココファームに向かうことにしました。
途中で祖父の家があった大平下駅を通過します。



例によって
twitter でつぶやきながらの移動です。



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両毛線の車窓に採石場とぶどう棚。そーいえばじいちゃん家の周りは大きなぶどう園だった。夏は納戸のカゴを持って巨峰とデラをとった。昔からぶとうは身近だったことを今日思い出した。    1:02 PM Feb 7th


祖父の家の近所には大きなぶどう園が幾つもあり、生食用のぶどうを栽培したり、ブドウ狩りが出来る観光ぶどう園だったりと結構な面積の畑がありました。
夏休みになると一番近所のぶどう園でブドウ狩りしたり遊んだり。毎年夏の恒例行事でした。
子供の頃はぶどうが身近だったこと、車窓の景色から突然思い出しました。




やがて足利駅に到着。
足利駅からココファームまではタクシーで15分ほど。
山の麓にココファームはありました。




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ココファームなう。 #nihonwine http://moby.to/iy4t0y    1:35 PM Feb 7th


ウワサの急勾配の畑。
一番上の斜度に唖然。
八方尾根の黒菱ゲレンデより急勾配。
八海山の正面、チャンピオンコースの滑り出し位の斜度です。
(あの滑り出しのコブ3つはいつ滑っても怖いです。)



畑の中は立ち入り禁止だけど、舗装した道で一番上の見晴し台まで行けるということ。もちろん歩いてみます。



畑の横の路面は所々凍っていました。
その道を少し滑りながら上がっていきます。




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カベルネソービニョンの畑。
木と木の間隔はかなり広いのですが....。
その仕立てに正直、ビックリ。 と、言うか衝撃です。





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更にタナの畑。
もう絶句。屋根のアンテナかと思いました。


園長先生に敬意を払いながら、この畑のワインを美味しいものに作り上げる ブルース・ガットラブ 氏の手腕は如何ばかりかと。






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少し上ったところにあるリースリングの古い樹の根本は直径で55cmあります。
ぐるぐるの種枝。
とても古い木です。


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木の向うに足利の街が見えます。




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途中、ココファームのもう1つの生産物、椎茸の栽培が雑木林の中に見えました。




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畑の上の見晴し台なう。 #nihonwine http://moby.to/yxwv84    2:12 PM Feb 7th




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関東平野の一番端っこ。
夏は平野部の暖かい空気と山間部の冷たい空気がここでぶつかります。
つまり、
毎日15時には激しい雷雨が有るのです。
この斜度で激しい夕立があったら滝のように水が落ちる気がします。


山の麓をトレースして走る両毛線は雷の巣窟です。
雷が激しい日は東武線も両毛線も止まってしまいます。
子供の頃の夏休みの思い出は雷のことがとても多かったりします。




今日の足利は都内より暖かい。4℃くらい高いかも。    2:24 PM Feb 7th


平野部で温められた空気が風で吹き上がってきたのでしょう。
山の畑はダウンジャケットがいらないほど暖かかくて汗びっしょりになりました。




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杉の木も花粉を飛ばす直前です。
ポカポカして気持ちよかったのでしばらく展望台でまったり。
ベイリーAのまだ若い木を見て過ごします。
やがて、少し日が傾いてきたので下に降りることにしました。



で。折角のワイナリーなのでワインを飲むことにしました。
ワイナリーはやはり電車が一番です。




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農民ロッソ、農民ドライ、北海ケルナー、風のルージュ。ギザうましす。    3:23 PM Feb 7th

併設されているカフェでいろいろ頂きます。






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ココファーム、急に突風がふいてきた。作業してる人が棚のワイヤーに捕まってる。    2:59 PM Feb 7th


カフェでワインを楽しんでいた15時。
剪定を行っている学園生の方がワイヤーに掴まってしまうほどの強風が吹き始めます。



急勾配の斜面で強風なんて。

ワタシならしゃがみ込んでいたでしょう。
この畑で働けるほどの根性はワタシにはありません。

風向きが変わり気温が一気に下がります。
それでも、黙々と剪定作業が続けられていました。




帰る前にちょっと面白い話しを聞きました。


ココファームで聞いたワタシ的ビックニュース。大平下でも数年前からワイン用品種の栽培を始めてるって。ワインを造るそうですよ。ココ用に契約栽培の話もあるそう。以前の巨峰の畑は草一本はえてない栽培だったんだけどね。    5:28 PM Feb 7th


あの祖父の家の近所のぶどう畑。あそこでワインを造るそう。
これはびっくり。
ココファームとの契約栽培の話しもあるようです。

これは従兄弟たちに聞いてみなくてはいけません。
語尾が上がる栃木訛で教えてもらいましょう。
ちょっとワクワクします。



初めて訪れたココファーム。

学園生の自立の為に開墾されたぶどう畑なのだということ、古い木を見ると改めて感じます。

また、学園に新しい醸造技術を持ち込んだ ブルース・ガットラブ 氏が園長先生をとてもリスペクトしてることもぶどう畑を見るとよくわかります。

この畑を訪れた様々な方が畑の斜度をホームページやblogにしていますがなるほどな急勾配。
イタリアやフランスには急勾配の畑はありますが日本ではとても珍しい光景です。

でも1番驚いたのは標高差。これには斜度より驚きました。
たぶん100mくらいあるはず。
この標高差だと上と下では収穫日が大きく異なるはずですが....。

上に植えてあるのは早熟品種ベイリーA。
下にあるのが晩熟品種のカベルネソービニョン。
標高差を逆手にとって収穫日をコントロールしてるようです。
いろいろ工夫をしています。



やはり実際に現地に行ってみるとインターネットで検索する以上の情報が畑にしっかり書き込まれています。
もっと早く来れば良かったとあらためて思いました。


『学園生の為の畑』は『ワインの為の畑』。
ココファームとこころみ学園はしっかりと整合性を持って成立しています。
この畑を開墾した学園長の行動力に敬意を贈りたい。
とても良いものを見せてもらいました。





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ワタシ的には車窓の風景で子供のころからぶどう畑が身近な存在だったことを思い出せたのが良かった。

これからはココファームのワインに祖父や祖母や近所のぶどう園を思い出しそうです。




ココファーム&ワイナリー
   http://www.cocowine.com/   

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2010/02/10

ステファン・トレアンのピエスモンテセミナー

一度みたいと思ってたんですよ、ピエスモンテを作るところ。

ピエスモンテ(piece montee)はチョコレートで作ったオブジェです。

サロンドゥショコラの会場も様々なチョコのオブジェで飾られていました。


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こんなのとか。




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こんなのとか。




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こんなのとか。





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ステファン氏は既にテンパリングしたチョコレートも携えて登場。

挨拶もそこそこに作業開始。
パーツを作り始めます。



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透明プラスチック板(フレキシグラス)の上に透明プラスチックシート(ギターシート)を敷いて、その上にチョコレートを薄く延ばします。
少し堅くなるよう冷蔵庫へ。




球を作る為に型にチョコを流して半球を作ります。
一度型にいっぱいにチョコを入れて、少し球の外周のチョコが固まったころに逆さまにして半休中央部の不要なチョコを出してしまいます。
これも固めるかめに冷蔵庫へ。



作業をする部屋の室温は22℃くらいが良いそうです。
室温が高いとチョコが固まらず、室温が低いとチョコが固まって、どちらにしても上手く作業できないそうです。



土台はしっかりと。
チョコレートとチョコレートを接着。もちろんチョコレートで接着します。

ベースは大きいものと小さいもの。
小さいものを下に、大きいものを上にすると良いそうです。





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フレキシグラスの薄いチョコが少し固まってきたらカッターナイフでパーツを切り抜きます。

蝶の羽や花など。
フリーハンドでどんどん切り抜いていきます。



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シンメトリーに作らないほうがニュアンスが出て良いそうです。

因みにホワイトチョコを薄く延ばしてパーツをつくる場合は脆いので厚めに作るそうです。




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円盤状のクーベルチュールを少量、フードプロセッサーにかけます。


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1分ほどで粘土状のボールに纏まります。
これを手で延ばして花の茎を作ります。


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延ばしたり、切り取ったり、流したり。
様々な方法でパーツを作ります。




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そして、パーツの土台の上で組み立てていきます。
もちろん、接着はチョコで。先の細いコロネで搾りだして溶接のように付けていきます。



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瞬間的に接着するには冷却スプレーで冷やして付けてしまいます。

冷蔵庫から半球型のパーツを出して2つ張り合わせてボールを作ります。
アツく熱した鉄板で断面をちょっと溶かして半球同士を接着します。








バランスを見ながらどんどん組み立てていきます。
花の茎の部分にパーツを付けるときに他の部分も上手く接着。
より堅牢に組み立てます。




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組み上がったら粉状のチョコレート(ピストレ)をはたいて陰影や凹凸を出したら出来上がり。



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なんとなく自分でも出来るような気分になっちゃうもんです。





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こんな風に作るところを見ると会場内のピエスモンテが急に気になります。





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チョコと思えない質感。



ここまでのものは無理としても小さい花なら作れそう。

とても楽しいピエスモンテセミナーでした。



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2010/02/02

クリスティーヌ・フェルベールさんのセミナー 夜の女王のデセール

サロン ドゥ ショコラ、終わっちゃいましたね。
アッと言う間の1週間でした。

サロンでは様々なセミナーが開かれています。

この日はクリスティーヌフェルベールさんのセミナー、夜の女王のデセールに参加しました。

オペラ『魔笛』より、『夜の女王のアリア(自動車のCMでお馴染みですね)』からイメージしたというデザート。どんなものになるのか興味津々です。

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作るのは50人分。
裏方として、クリスティーヌの弟ブルーノさんとその奥方アンヌ・カトリーヌさん。主役は二人の娘で5歳のサロメちゃんとクリスティーヌです。

まず、子供も作れるプチガトーの実演です。

まずはサロメちゃんがプチガトーサブレをクリスティーヌと一緒に作ります。

材料は
バター250g
バニラビーンズ1本
粉糖80g
薄力粉300g

ポマード状のバターにバニラビーンズを入れて。
更に粉糖を入れて混ぜ、更に薄力粉を入れて混ぜます。

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サロメちゃんがクリスティーヌと一緒に作業。

クリスティーヌはコロネで、サロメちゃんはスプーンで、シートを敷いた鉄板の上に等間隔で置いて行きます。

スプーンに残った生地をサロメちゃんがペロッと。
可愛いハプニング。

一緒に作業しながら、生地を残さない、材料をムダにしないことを子供に教えましょう。クリスティーヌからの提案です。

170℃のオーブンで8〜10分焼成します。

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ここでボンボンの試食。

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ローズの香りとフランボワーズのジュレが入ったキャラメルショコラのボンボン。
サロメちゃんが参加者にサービスしてくれました。

フランボワーズのジュレ ローズ風味を作り始めます。

材料は
フランボワーズの果実200g
グラニュー糖100g
水100g
板ゼラチン20g

フレッシュフランボワーズの果肉、水、グラニュー糖に湯煎で溶かした板ゼラチンを加え最後にローズのアルコールを数滴。ステンレスのバットに流して半日ほど冷やして固める。

コツはフランボワーズや水を冷たくしないこと。
簡単なレシピも丁寧に教えてくれます。


フランボワーズクリームを作ります。

材料は
生クリーム(脂肪分35%)700g
粉糖50g
フランボワ−ズ果肉200g

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生クリームに粉糖とフレッシュなフランボワーズ合わせてホイッパーでツノが立つまでしっかりホイップ。

これで全てのパーツが完成したよう。

お皿に盛りつけます。

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こんな感じ。

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ホントはフランボワーズクリームの中にサブレを入れる予定だったようですが....。

どっちがクリスティーヌのサブレでどっちがサロメちゃんのサブレかは内緒です(笑)。

ジュレはもちろん、フワンボワーズクリームの果実の瑞々しさ。はじけるようなフレッシュ感がステキ。

でもなー、新鮮なフランボワーズは入手が難しいし....。

と、思ったら、参加者の方から「フランボワーズの代用は何が良いか?」と質問が。

クリスティーヌから「確かに日本のフランボワーズはアルザスのフランボワーズより乾いた感じ。ただ味わいはとても良いので今回のようにジュレにするには向いている。」と。
また「フレッシュなフランボワーズが入手できない時は冷凍ピューレを使っては」と、提案。

通訳の方が「ブルーベリーなら入手しやすいが」とふったら、「その場合は今日のようなローズは合わないので甘草が良い」と。

また、「桑の実を使うのも良いが、必ず栽培した物か自生してる物を使う事。市販品には風味や香りが無い」と。フェルベールさんは栽培してるそうです。

この日使ったローズのアルコールについても質問が。
フェルベールさんによると「酒類でもエッセンスでも無い、まさにローズのアルコールです」と。

最後に現洋菓子協会会長で調布のパティスリースリジェの原氏を紹介。
最初にフェルベールさんを日本に招聘したのは原氏。10年前のことだそうです。

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楽しいイベントはアッという間に終了。

しかし、コンフィチュールにも感じますがフェルベールさんのお菓子の瑞々しさはスゴイ。
以前に参加させて頂いたセミナーで「果物の命を延命させる」とおっしゃっていましたが、ホントに果物の生命力みたいなものを感じます。

やはり、フェルベールさんには不思議な力があるような気がします。

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