« 2009年5月 | トップページ | 2009年7月 »

2009/06/24

サンレレ  ???    = ウクレレ + 三線

サンレレって知ってますか?

ウクレレ + 三線 なキュートな楽器。


ちょっとビックリする音色と愛らしさなんです。




gelee blanche のカウンタ−でお会いする事が多いギター職人の T's guiter さん。

その T's guiter さんの blog で紹介されているこの楽器に心を奪われてしまいました。




沖縄音階とウクレレの音色って合うんですね。




この楽器は沖縄の三線職人さんとT'sさんのコラボで生まれたそう。




是非に T's guiter さんの blog を見て聞いて下さい。

素晴らしい音色と演奏に癒されちゃいますよ。



http://guitars.way-nifty.com/ukes/2009/06/post-9066.html

| | コメント (2) | トラックバック (0)

2009/06/23

A-NE CAFE  あの阿佐ヶ谷Bagelさんのカフェ

Bagel01987



この春まで、南阿佐ヶ谷の住宅街の片隅にポツンと佇む1軒のパン屋がありました。



Bagel1986

2人入ってしまうと満員になってしまう、とても小さい店。

パン好きさんにはお馴染み、阿佐ヶ谷Bagelです。





屋号が屋号なので、興味のない人に話すとベーグルのチェーン店と思われてしまうことがあったりしまして。

駅からも遠く、まったく目立たない場所にあったのですが、列が出来ることもしばしば。


作ってる人の手のぬくもりを感じるパンは熱狂的なファンが多かったんです。


ワタシも出社途中に寄ったり、日曜日の朝に行ったり....。
ずいぶんチャリで通いました。


(参照:2005/11/26 『BAGEL』 阿佐ヶ谷

(参照:2005/12/27 シュトーレン 食べ比べ

(参照:2006/03/19 マシュマロ いろいろ





そんな、阿佐ヶ谷Bagelがこの春に惜しまれつつ閉店。

業態を変えて再び出店すると風のウワサでは聞いていました。




Ane0213


5月のある夜、そのウワサを確認する為にチャリで新高円寺に向かいました。





Ane0211




その夜は残念ながら、既に終わっていたんですけどね。

しかし、ウワサがホントだったことがわかり、ワタシもお食事番長も色めき立ったワケです。




それから少し多忙でなかなか行く機会が持てなかったのですが.....。


遂にこの日曜日、遅いランチに行くことができました。





屋号は A-NE CAFE 。 アーネカフェと読むそうです。



新高円寺はクイーンズ伊勢丹が入っている建物の裏手。

五日市街道沿いにあります。



店内に入るとそこはパンの販売になっていて懐かしいパンたちが勢揃いです。

美味しそうなバゲットが3種類。とても目を引きます。




そこを過ぎると吹き抜けになっていて、そこから壁際の少し急な階段を上がると、大きなテーブルと窓際にカウンター席があるカフェスペースがあります。


ワタシが訪れた時間は2階は満席。

しかも、男子1人は他にいません。



ソロソロと階段を降り、1階の丸テーブルでランチにしました。





Ane0264


カボチャのスープ。

濃厚でやさしい。すこし手の感じがするスープ。






Ane0265


イルサンドはいつものあの味です。


スープにはセーグルの入ったバゲットが付いているので女性ならこれだけで充分だと思います。


おっさんのワタシでもイルサンドを半分残してしまいました。

でも、持ち帰れるように包んでくれちゃうのですよ。

持ち帰りできるカフェってあまりないですよね。

ちょっとしたことですが嬉しいものです。




帰りには懐かしいパンとバゲットを買って帰りました。




Ane0917


このバゲットがとても美味しくてビックリ。

最近、あるブーランジェのバゲットにとてもハマっていたのですが、いきなり強敵が現れた感じです。


日曜日の朝にお楽しみが出来ました。




一応、営業時間は10時から18時。
(今度はご近所時間は採用されてないのでしょうか?)

6月末まではプレオープン期間で、営業時間、定休日、共に不定だそうです。




A-NE CAFEの店頭にあるパンは gigio bakery (?)のものだそう。

でも、食べた感じでは間違いなく阿佐ヶ谷Bagelの味....。


  !!


もしや、妹さんは別にベーカリーをやっていて、そのパンの納入先がお姉さんの A-NE CAFE ってこと???



いろいろ知りたいことが出てきました。






A-NE CAFE(アーネカフェ)
03-3314-3234
杉並区梅里1-7-2
10am-6pm
定休日 火曜、第2 第4水曜日

6月末までは営業時間、定休日、共に不定だそうです。

店内は禁煙です。

| | コメント (2) | トラックバック (0)

2009/06/22

アルザス&ロワール川流域ワイン試飲会 藤小西 中野坂上

もう、だいぶ前のことになってしまいました。

13日土曜日の夜、中野坂上 藤小西 へ行きました。

アルザス地方&ロワール地方のワインを集めた試飲会です。




自然派と言われる造り手たちの台頭とともに手にすることが多くなった地域。

もっとも、どちらもとっても広いエリアで、とくにロワール川流域は一括りにするには少しムリがあるくらい広いんですけどね.....って、行った事ないけど....。



今回はそれらの地域の白4種類、赤3種類、ロゼ1種類。

この8つとは別に有料試飲が3種類です。



まずは、





Fujikonishi0246


シルヴィー スピールマン エデルツヴィッカー2007 
Domaine Sylvie Spielmann Alsace Edelzwicker Bergheim 2007
アルザス 白 リースリング主体、ピノ ブラン、シルヴァネール他

素直で難しくないワイン。
ミネラリーで少し塩分を感じる。
一拍遅れて酸とミネラルが追ってくる感じが良い。






Fujikonishi0248


アンリ ブルジョワ サンセール ラ ブルジョワーズ 
Henri Bourgeois Sancerre La Bourgeoise 2007
ロワール 白 ソーヴィニョン ブラン

ソーヴィニョンブランらしいソーヴィニョンブラン。
とーっても癒し系。
ハーブやタバコ、少しだけ動物臭。
苦みが少々残るけど、これが無いと凡庸かも。






Fujikonishi0247


サンソニエール ロゼ ダン ジュール 
Ferme de la Sansonniere Rose d'un Jour 2008
ロワール ロゼ グロロー グリ60%、カベルネ フラン40%

ぶどうジュース。
ミント系ハーブ香。
とにかくゆるーい癒し系。
カフェ向きかな。






Fujikonishi0249


ビネール キュヴェ ベアトリス  
Binner Alsace Riesling Kaefferkopf "Cuvee Beatrice" 1997
アルザス 白 リースリング

ワタシたちが行くお店ではよく見るビネール。
手が出る価格帯ってことですが。

このビネールはいつものビネールとはちょっと違う。
揮発酸系の香りが個性的。
ワサビからマスタードに変化する香り。
ニッキの浅田飴の香り。
発酵期間が長かったのか〆た味わい。
食中酒として良さそう。







ヴァインバック キュヴェ テオ
Domaine Weinbach Alsace Gewurtztraminer Cuvee Theo 2004
アルザス 白 ゲヴェルツトラミネール

マスカットのような香り。甘いワイン。
少しスパイス香もあるけど、言われなければゲヴェルツとはわからないかも。







Fujikonishi0253


ティエリー ピュズラ ヴァン クゥール ルージュ
Thierry Puzelat Vin Coeur Rouge 2008
ロワール 赤 ガメイ90%、グロロー10%

ティエリーが輸入元のヴァンクールの為に造ったワイン。
以前行った別の試飲会でそう聞きました。

(参照:2007/10/01 ヴァンクゥールの自然派ワイン試飲会 のだや 千駄木

エレガントでキュートな香り。少し薬臭。
甘みは控えめで意外としっかりした味わい。
とにかくティエリー節全開の1本です。






Fujikonishi0256


ピエール エ カトリーヌ ゴーティエ ブルグイユ“ジュール ド ソワフ”
Pierre et Catherine Gauthier Bourgueil "Jour de Soif" 2007
ロワール 赤 カベルネ フラン

昔、駄菓子屋にあった粉ジュースの香り。
オレンジのセロハンに包まれてたラムネ菓子の香り。
カフェ向きですか。



ルネ ミュレ
Rene Mure Alsace Pinot Noir "V" 2006
アルザス 赤 ピノ ノワール

アルザスでもピノはピノ。
完全に発酵しきったような味わい。
少し無骨だけど好感をもてる1本。
食中に幅広く使えそう。







ここから有料試飲を3本。






Fujikonishi0257


Marcel Deiss Alsace Schoenenbourg Grand Cru 1998
マルセル ダイス アルザス シェネンブルグ
アルザス 白 リースリング主体 他にミュスカ、ピノ グリ、シルヴァネール、シャスラを混植。

甘いワイン。
パイナップルの香り。
リンゴとハチミツの香り。

深い夜に飲むのが良さそう。







Fujikonishi0258


Clos Rougeard Saumur Champigny "Les Poyeux" 2002
クロ ルジャール ソーミュール シャンピニー“レ ポワイユー”
ロワール 赤 カベルネ フラン

........。

集中が切れました。








Fujikonishi0260


Domaine Jo Pithon Quarts de Chaume 1998
ドメーヌ ジョー ピトン カール ド ショーム
ロワール 白 シュナンブラン

新井順子さんが以前いたというインポーター ヴァンローブ のもの。
このインポーターは現在は無いそう。
藤小西に1本残っていたそう。貴重です。

歯医者の匂い。
セメダイン。
甘いワイン。

あんまり良い感じしないでしょうが、これは素晴らしいワイン。
もう1度飲みたいです。






Fujikonishi0245_2


印象的なワインが多いアルザス&ロワール。
デイリーで楽しめる価格も良いです。

ウチはお互い働いているし、子供もいないので、夕食は21時過ぎることは当たり前。

遅くから作るのでメニューはどーしても軽いものになります。カフェメシみたいな感じです。

そんな夕食には当然ブルピノとかはムリ。

今回の試飲会の価格帯がワタシたちの主戦場。

お食事番長の厳しい残業が続く限り、この2つの地域とイタリアと日本のテーブルワインが主体になりそうです。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2009/06/17

東京

先週末、ご近所で残念な事がおきてしまい....。


関係ないことはわかっているのですが、何だかとても気の毒。

何かしてあげられたのではないかという自責の念にかられて....。

少なからずショックを受けておりました。



かなりサゲた週末です。

gar.net に行くことになっていましたが気持ちがダメ。断ろうかと....。



そんな日に限って仕事が早く終わったりするものです。


そのまま帰る気分にもなりませんし....。





一旦打った断りのメール、発信するのをヤメて、gar.netに向かうため世田谷線に乗りました。





車内では誰かが地方の劇場の話しをしていました。


「もう2年くらい使われていない劇場で。

そんな劇場だからもうみんなが楽しみにしててくれて。

もう、なんか袖で幕が開くのを待ってても凄いんですよ。

楽しもうって気持ちが伝わって来て。

こう、なんかコッチの気持ちもね、ザワザワしちゃって。」


寂れた劇場の舞台に出演した時に、思いもよらない反応があり、お客さんとの一体感が味わえた....と。

聞くとは無しに聞こえてきたのはとてもイイ話し。

声も喜びに満ちています。


そちらを見るとジャニーズ男闘呼組出身の俳優 高橋和也さん。

良いエピソードにワタシの気持ちも揺らぎます。





gar.netでは、皆さんいつものようにまったりしていました。


雑誌を読むひと。

とりとめのない話しをするひと。

料理のレシピの話し。

髪型が変わったねーとか。


各々、グラスと戯れています。



テンションブレーカーみたいなワインを飲んでワタシも次第に落ち着きを取り戻しました。

次々と笑顔がやってきます。

ここに集う皆さんと語っていると気分が随分楽になります。

正直、救われた気分でした。



やがて閉店の時間になり、ちょっと遅くなったのでタクっちゃいます。


途中、新大久保で某韓国料理店に入っていく土岐麻子とsembelloの田中邦和氏等々の一行を目撃。

ライブの打ち上げらしい雰囲気。





フフフ。

ワタシを落ち込ませない仕掛けが街中に仕掛けてあるかのよう。



構ってくれてありがとう。

少し酔っていたこともあって、勝手にそう思う事にしました。




いつものように帰宅。

街を歩くだけでも気持ちが救われるようなことってあるものです。




自分から動かないと何も起きないし何も変わりません。


街を歩くだけでも何かが変わるかもしれないし。


人の波にのまれるのも案外悪くないですよ。

名前も知らないキミ。

もはや名前も無くなってしまったキミ。

キミに Lean on me という曲を捧げます。
 

| | コメント (2) | トラックバック (0)

2009/06/16

大学はおいしい 2009 新宿高島屋

昨年2月に開催された『大学はおいしい』が今年も開催されました。


大学が単独で開発したり、メーカーと共同開発した食材が新宿高島屋の催事場に集まるイベントです。





Serai0028



昨年のイベントがあまりにも楽しかったのでとても楽しみにしておりました。


(参照:2008/02/17 大学は美味しい!! 24大学の美味しいもの集合 新宿 高島屋

(参照:2008/02/20 いよいよ最終日 大学はおいしい!! 新宿 高島屋






今年の参加大学は....

東海大学

日本大学

近畿大学

北海道大学

北見工業大学

弘前大学

東北大学

山形大学

新潟大学

宇都宮大学

高崎健康福祉大学

北里大学

お茶の水女子大学

山梨大学

信州大学

富山県立大学

奈良女子大学

岡山大学

広島大学

愛媛大学

高知大学

九州大学

佐賀大学

大分大学

崇城大学

宮崎大学

鹿児島大学

水産大学校


今年は出品だけでなく開発をした教授による講義も開かれているようです。


もちろん、ワタシたちも日曜日の朝に新宿高島屋へ行ってみました。





会場に着いたのは10時半。

会場内は大混雑。

立錐の余地も無い程です。






Serai0030



開店から30分で既に売りきれの商品が幾つか。


密かに狙ってた宇都宮大学のチーズは売り切れ。

ワタシ的に酒と合わせてヒットだった愛媛大学の松山三井の米も売り切れです。




逆に昨年試せなかった近畿大学の養殖技術が味わえました。

この近畿大学は昨年は養殖クエの試食で大評判。

この養殖クエはワタシが11月に和歌山を訪れた際にも、阪和線の各駅にクエを観光の目玉にした大ポスターがあり、既に観光資源になっています。





Serai0018


今年はクエでなくマグロ。

養殖クロマグロのイートインに並びました。

近大マグロを食します。

20食限定のマグロづくし丼です。






Serai0026



マグロづくし丼は赤身、中トロ、大トロ、ネギトロが盛られた丼。

養殖マグロはマグロの鉄臭さはほとんどありません。

赤身でさえプルプルで少し天然ものより柔らかい感じがします。

中トロで天然の大トロに匹敵する脂の乗りです。

大トロはもう経験したことがないほど脂が乗っています。

鉄臭さや生臭さがないので未知の味わいです。

ごま油で食べると、最高品質の黒毛和牛ではもはやあり得ない脂を楽しんでいるような感覚を覚えます。

脂が乗っている魚を尊ぶ方には堪らない美味しさだと思います。

いや、ホントに美味しいです。

ただ、関東人には赤身で充分。
中トロもすこしヘビー。
大トロはしゃぶしゃぶにしたいです。


しかし、貴重なクロマグロが養殖出来るなんて。

この技術は革命です。

ホントにすごいことだなと思います。





このあと、会場を物色。



水産大学校のふぐの魚醤とウニの魚醤に注目。


ふぐ魚醤もウニ魚醤も旨味が素晴らしい。

お食事番長的にはこれが今年一番のヒットらしいです。




Serai0019





この他に入手したもの。

米粉でどんな風に膨らむのか興味津々、山形大学の米粉のホットケーキミックス。

乳酸発酵させている高知大学の碁石茶。

昨年、とても美味しかった北海道大学のがごめ昆布。

やはり昨年美味しかった、軽い味わいが良い北里大学の八雲牛のコンビーフ。

松山三井が売りきれだったけど、愛媛大学の安心米あきたこまち。

等々。


これからしばらく楽しめます。







大学は研究機関なので技術開発に重心をおいているのは致し方ないとは思います。

しかし、もう少し商品開発に力を入れても良いような気もします。



技術には興味があるのだけれども、製品には魅力を感じないものもあるのが正直な感想。

魅力ある商品に繋げる発想に課題がありそう。

もう少し、なんとか出来る気がします。



時間がなく講義を受けられなかったのが心残り。

来年も是非開催して頂きたいと思うイベントです。




この『大学はおいしい』は、本日18時までの開催です。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2009/06/13

季織亭2階 ショップinショップな酒処 祝4周年

松本17:18発のあずさ30号に飛び乗り、新宿経由で経堂に着いたのは20時半。

その足で向かったのはワタシのホーム 季織亭 。


1階の入口から暖簾をくぐり、そのまま階段を上がった2階にあるショップinショップな酒処です。


この酒処、季織亭2の4周年記念に出席するため松本から慌てて帰ってきたのです。






この日のイベントは....。

季織亭2 4周年記念 8時間耐久飲み会 。

例年どおりの大型企画です。





Kiori0676



今年の8耐の目玉企画は、燗酒。

角打ちで有名な西太子堂の酒店 唐木屋 のご主人がお燗番になり、各々の酒にあった温度で燗をつけるのです。


とは言え、湯川の会と3時間の電車移動ですっかり出来上がった状態のワタシ。
ムリに酒を利くのではなく、この時間を楽しむことにしましたよ。





Kiori0680


唐木屋さんはウチから自転車で15分ほどなのですが、その店構えや、角打ちが会員制であるという噂から、行くに行けなかった酒店です。

ところが話してみると穏やかで人あたりの良い旦那さん。

高倉健みたいな人を想像していたのでホッとしました。






Kiori0675


店内はいつもの常連さんたちでいっぱいです。

すでに15時から5時間は飲んでいるはずなのに皆さんまだまだ元気。
タフですねー。





Kiori0690



竹鶴ファンのシミケンくんはいつもと同じで酔ってるんだか酔ってないんだかわからないフワフワ状態。


南さんはお燗番の唐木屋さんととことん酒談義。幸せそうです。


最も早くから飲んでいたと言うあおひーさんは彼女を駅まで送って行きました。(フフフ)






Kiori0678



季織亭がスゴイのは、20年くらい前に始めた日替わり弁当店---ラーメン店---拉麺酒場---酒処....と、業態を変えながらも一貫して健康な農産物にこだわったことです。

健康な作物は美味しい。
オーガニックや低農薬の農産物は安全というよりも単純に美味しい。
ワタシたちに何年も説き続け、常連さんたちは皆、食材本来の味がわかるようになってしまいました。




ラーメンブームの波がやってきた時、年間1000杯ラーメンを食べてるなんて人がこの季織亭にもやってくるようになりました。

そんなラーメンオタク、楽しい人ばかりではありません。

中には味覚異常な人が結構います。

そりゃ年間1000杯もそれだけを食べれば当たり前。
どうしても濃くてアタックの強い刺激を求めるようになるでしょう。

そんな人が、自分をアピールする為なんでしょうね、「来ないな」とか「何かが足りない」と言って、一口食べて出て行くことが何度かありました。


実は、そんなラーメンオタクは店に入って来た時から解ります。

体臭が違うのです。

特に豚骨ブームの時は顕著でした。


そんな時、どこを見るワケでもなく視線を彷徨わせていると他の常連さんと目が合っちゃうんですよね。皆、気付くものです。

そして上記のような行動を見ることになるのです。




そんなことが何度かあり、季織亭は常連さんたちの支持する農産物本来の味を守るためラーメンと距離を置く道を選びます。

そして出来たのが2階の酒処です。






さらに最近になって季織亭は1階のラーメン部門から『拉麺』の文字を消してしまいます。

替わって上げた暖簾には『手打 小麦蕎麦』の文字。

蕎麦粉は使っていませんが、全粒粉の小麦を手打した、ラーメンとは違う麺料理を模索することになりました。


Kiori0683_2


この夜の麺はつけ麺。

なんの変哲のない麺ですが、上品な旨味が素晴らしい麺です。







季織亭は信頼できる人から農産物を仕入れます。

その仕入れ先も信頼できる生産者の農産物だけを仕入れます。

さらに、その生産者を季織亭が訪問。

あるいは、生産した方が季織亭を訪問。

生産者と揺らぐ事のない信頼関係を築き....。


そして信頼関係の最後のところにいるのがワタシたち。

つまり、ワタシと畑は信頼で繋がっていることになります。

養鶏場や養豚場や牛舎や漁師も然り。





そんな酒処、季織亭2も目出たく4年。

新しい仲間もずいぶん増えました。

今回は唐木屋さんとも接点ができましたし。

この店で得る人との繋がりは大切な宝ものです。



これからも好奇心の冒険はこの店を起点に続きます。

知らないことはまだまだたくさんあるのです。

お互いに触発されながら日々を楽しんでいきたいです。


| | コメント (10) | トラックバック (0)

2009/06/11

湯川酒造店の会 『色々飲み比べ』

と、いうワケで....。


松本市美術館から向かったのは今町通り、いつもの gelee blanche です。


今回の訪松の目的である 湯川酒造店の会、『色々飲み比べ』に参加です。





Yukawa0645



湯川酒造店からは尚子さんがいらっしゃいました。







Yukawa0662



さっそく利き酒。




まず、生と火入れを楽しみます。



1. 十五代 九郎右衛門 純米吟醸 ひとつ火

2. 十五代 九郎右衛門 しぼったまんまの純米吟醸


1、2、共に美山錦。

火入れの1は1回だけ火入れしたものだそう。
時間も極めて短時間です。


1は火入れによって旨味の交通整理がされていてお行儀が良いです。
透明感を楽しめます。

2はワイルド。旨味があっちこっち向いています。
コハク酸を強く感じます。





次は酵母の違いを楽しみます。


3. 十五代 九郎右衛門 特別純米 9号酵母

4. 十五代 九郎右衛門 特別純米 長野酵母


3、4、共にひとごこち(新美山錦)

4が面白いですね。直線的な印象です。
何と言うかコアがしっかりした感じ。
でも柔らかいものに包まれているよう。

長野酵母はまだ若い酵母なのでどうしても過保護に醸してしまうそう。
以前のC酵母よりワタシは好きです。




次は熟成期間の違いを楽しみます。


5. 木曽路 特別純米 生原酒 20BY

6. 木曽路 特別純米 特別純米 18BY

18BYになると熟成香があります。
そもそも木曽路の特別純米が大好きなので、これはもう、どちらも甲乙付け難い美味しさ。
熟成に耐える逞しさを持っているのに、どこか少しユルく癒しを感じます。
出来たら燗が良いですね。




最後は木祖村産のヨネシロで造った酒です。


7. 燦水木(さんみずき)

この酒はワインラバーの皆さんに大好評。
譲ってほしいとの声が其処此処から上がりました。
ワタシ的には氷結させて飲んでみたいです。








geleeさんの肴。

さすがgeleeさん、酒飲みが好きな肴でいっぱいです。







Yukawa0652



12時のインゲンとエゴマから時計回りで。


チーズはデンマーク産のマリボー。

リコッタチーズが3種類。
それぞれウニ、パプリカ、ふき味噌が乗っています。

干しホタルイカ

うるめ鰯

干しイカ

板粕

ワラビの味噌漬け

いぶりガッコ


中央の2品は

もろキューなめ味噌添え

粒ウニ


酒飲みの恋人みたいなプレート。クラクラします。







Yukawa0654


更に、マグロとカマンベールチーズの煮込み。

なにげに美味しいのですが、マグロの鉄臭さが全くないのが素晴らしい。とても良く出来ているんです。
いろんな旨味成分があって、その旨味が酒の旨味を呼びます。
このblogを見て下さっている皆さんに食べさせたいです。





Yukawa0657


やはりチーズの盛り合わせも。

12時から時計回りで。

白馬村産の山羊のチーズ。

カマンベールAOC。

タレッジョ。

グラナパダーノ。

楓の葉に包まれている青カビ、ヴァルデオン。


酒にチーズを合わせると酒を甘く感じますよね。
チーズの塩分が酒の甘みを補うような。お汁粉に塩みたいな効果です。
これがお互いの味わいを高めるのです。

あまり知られていませんが山羊のチーズは日本酒に良く合います。
塩分と酒の関係ではなく、山羊チーズの酸と酒の酸が対比するような感覚です。是非、お試しあれ。






Yukawa0663


更にネギとゴマだれの冷やし麺。
酒飲みなら〆は麺です。






Yukawa0659


別腹で甘いもの少々。

十五代 九郎右衛門 の塩と酒のボンボン。

外掛けに塩が乗り、中のガナッシュに十五代 九郎右衛門な練り込んであります。

このショコラも素晴らしい美味しさ。
ショコラと酒が見事に一体化していて何とも良いようがないマリアージュ。

これは市販して頂きたいですねー。




Yukawa0693


木祖村の朴葉巻き。

米粉を捏ねた求肥のような餅で餡が包んである餅。

餡が甘くなく、むしろ外皮の求肥が甘いんです。

この求肥には朴葉の香りがあって何ともいえない美味しさ。
これは病み付きになりそうです。






実はお酒が苦手でワインしか飲めないと言われた方が複数名いらっしゃいましたが、飲んでみたら湯川の酒なら飲める事が確認されました。


前杜氏の鷲沢さんは「オレの酒はどんなに飲んでも頭が痛くなったり悪酔いしたりしない」と言われていましたが、その酒質の良さは20BYにもしっかり受け継がれています。

でも、苦手なものにチャレンジして受け入れちゃう姿勢は素晴らしいです。ワタシも見習いたいと思います。






この会には酒器販売を生業になさっている方が参加されていまして酒器に付いてのミニ講座も開かれました。

酒器と酒は切っても切れない間柄。

近々、geleeさんで酒器と酒の会が開催されるようです。







さて、とても盛り沢山の楽しい会でしたが、ワタシたちは帰りのあずさの時間になってしまいました。


後ろ髪引かれる気持ちで松本駅へ。

Yukawa0229

6月30日に松本市民球場で開催されるベイスターズvsスワローズの看板を眺めながら次はいつ来れるかなーと思いました。





さてさて、この日はダブルヘッダー。

世田谷に帰ったらもう1つイベントが待っています。

急いで帰らねば!!

| | コメント (10) | トラックバック (1)

2009/06/10

柳宗理展 手から生まれた、くらしのかたち

今回の松本、もう1つの楽しみは松本市美術館。

開催中の 柳宗理 展に行くことでした。








Yanagi0633

この松本市美術館は 草間彌生 さんの常設展示があることで知られています。


入口にも大迫力のオブジェ。

ワタシたちも何度か訪れて常設展を見てたりします。








Yanagi0634


さて、今回はプロダクトデザインの柳宗理展。






Yanagi0635


階段を上がって展示スペースまでのアプローチには柳宗理さんのデザインしたイスやカトラリーが置かれています。



このイスたちは自由に座ってO.K.。
展示品は現在販売されている商品です。

写真撮影もOK。


皆さん、やっぱり座っちゃいますね。








お食事番長はミッドセンチュリーのデザインが大好き。
書いたら怒られそうですが.....、好きが高じて設計を学んだ事があったりします。
人は見かけによりませんよね。

有りがちですが、ウチにも番長所有の古いイームズが有ったりします。
(洗濯物が乗ってることが多いのは内緒です)


食卓に乗るカトラリーもなにげに柳宗理デザインのものだったりします。
三つ又のフォーク以外はなかなか使いやすいデザインだと思いますよ。




Yanagi0642_2




さて、この展示は設計図や試作品が多くなかなかの見応え。

実際に製品として工場で作られていくプロセスのVTRもあったりして飽きません。

天童木工による成形合板技術でイスが出来ていく様はとくに興味深いものです

VTRと言えどやっぱり何かを作る人や作業を見ると楽しいですね。





Yanagi0641_2



柳宗理さんのデザインの根幹には、提唱する『アノニマスデザイン』という概念があります。

誰がデザインしたのか解らない、あるいはデザイナーが入り込む余地がない完成した形。

これはお父上で日本民芸館を作った柳宗悦ゆずりの『用即美』に通じるところです。

人々に使われるなかで磨かれた(デザインされた)使われるための美しい形。
具体例としてピッケルや野球のボールなどが展示されていました。






門外漢なのでアノニマスデザインを語るのは口幅ったいです。



デザインはムリですが生き方としてはアノニマスでいたい。

存在感を示さず、自己主張をせず、生きていた証拠すら残さず、いつの間にか消えていきたい。そんなふうに随分前から思っています。

もちろん墓石なども残さずに....。

おっと、これはアノニマスとはちょっと違いますね。

| | コメント (4) | トラックバック (0)

2009/06/09

いつもの 松本 gelee blanche へ

先週の土曜日、仕事を終え18時のあずさで松本へ。



Azusa0225

車内では例の缶ワイン。

赤はベリーAです。

この赤は意外とイケます。
でも白は.....。

ちょっと飲んだだけ(+ビール1.2ℓ)なのに眠くなります。




東京から離れるとナゼかホッとします。
どこかに移動しないと気分転換出来ない体質になりそう。


ウトウトしてたらお食事番長が突然テーブルを下から叩きワインを撒き散らしてしまいました。

本人は寝返りのつもりだったそう。

そこまで熟睡してたとは!?

笑いました。





Gelee0870


常宿にチェックインしてから向かったのはいつもの gelee blanche 。

この蔵をリノベーションしたお店と出会ったことでワタシの好奇心の扉は確実に一回り大きくなりました。




生産者と消費者の真ん中にあって両者を繋げてくれる店。


ワイン醸造家と日本酒の蔵元や、ギタリストとギター製作工房とか、同じテーブルに集う店って有りそうで無いでしょ?


たくさんの生産者や愛好家の皆さんとこの店を中心に出会い、数々の貴重な経験をさせて貰っています。




Gelee0871



今回の松本は湯川酒造の会。

先日、経堂季織亭に来てくれたアノ湯川酒造の酒の会。

地産地消の店 gelee blanche での開催とあってとても楽しみ。




Gelee0873




で、前泊して軽いウォーミングアップ。

最近は『ただいま』な気分になるんです。






Gelee0872


チーズとワインを楽しみながら、白いサマーカーディガンに付いた赤ワインの染み抜き。




Oops! という染み抜き、ビックリです。

よく見なければわからない位に染みが抜けます。

これは一家に一本かも!?







gelee blanche   http://love.ap.teacup.com/geleeblanche/

| | コメント (4) | トラックバック (0)

2009/06/08

3-4x 6月8日 神宮球場

凹みます。

サヨナラヒットでさようなら。

負けました。




仕事を終えて神宮に着いたのが19時。ゲームは既に5回でした。

雨が降りそうだったので屋根が有る2階席でまったりと観戦です。





Sw0696


ヤクルトの先発は石川。
少し見ないうちに身体が幅と厚みが出て逞しくなりました。

的を絞らせてもらえないコーナーワーク。
緩急も自在です。




我がファイターズの先発は糸数。
売り出し中の右腕。
ローテーションの柱に育ってほしい投手です。


ゲームは序盤は投手戦だったよう。
故に19時で5回まで進んでいたんですね。
下柳がファイターズで投げてた頃なら考えられないです。


ゲームは両先発ともに投球数が進んだ6回から動き始めます。





Sw0711


ゲームは、スワローズに足を使われたというよりは、2塁塁審の微妙な判定や、守備のほころびもあって、自らピンチを作ってしまった感じです。





残塁に次ぐ残塁。

勝てるチャンスも何度もあったのに、それをモノに出来ませんでした。






Sw0747

ヒメネスはワタシが見に行ったゲームは全て、内を攻められて仰け反って、外角攻められて三振。毎試合同じパターンでやられています。







中田は........

Sw0886

大振りですね。

大振りしてガツンと当ててホームランとかって狙っているんでしょう。その通りになったらアドレナリンが出そう。その気持ち良さに脳が抗えないって感じでしょうか?

でも、このスイングでは手元で速いプロの球はなかなか打てないでしょうね。

ましてや、林昌勇は難しい投手。

最短距離でヘッドを運び、インパクトの瞬間少し押し込んで、素早く振り抜く。

コンパクトなスイングするには足元のスタンスが広過ぎますね。

コーチに耳を貸さないとプロでは通用しません。
一流の投手と対戦すればわかるはずです。






稀哲は球が見えてない感じですね。
疲れているのでしょうか。
見逃しの三振でチャンスを潰したりすると悔しいです。
上手く気分転換して欲しいです。




Sw0750

今、チームで1番球が良く見えているのは賢介ですね。


Sw0735


金子は好調を持続しています。

信二もまずまず。


好調を持続している打者の前に走者を置きたいですね。

打順を替え出すと余計にダメになりがちですが、少し替えても良いのでは?

賢介や金子の前に走者がいるような状況を多く作れないでしょうか?




Sw0731_2

ワタシたちが行くゲームは二岡が当たります。

スゴイ強打者と思って良いですよね。





下から上がってくる選手はいないのでしょうか?

陽くんか鵜久森はどうなんでしょう?


ヒメネスは下で学習する時間が必要では?

もう少し競争原理が働くようにしても良いんじゃないでしょうか?

(6月9日、登録抹消されました)




悔しい敗戦の夜はアレコレ考えてしまってなかなか眠れません。

おかげで仕事を忘れられ、気分転換になっているんですけどね。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2009/06/04

自家製リコッタチーズと新井さんのワインゼリー

美味しいモッツァレラチーズは必ず保存液に入っています。


Ricotta0016


こんな感じだったり。





Ricotta0088


こんな感じでだったり。






この保存液は乳清と塩で出来てたりするそう。


ワタシもお食事番長も貧乏性なので何となく勿体なくて捨てられません。


そんなこんなで、番長が保存液からリコッタチーズをササッと作ってくれました。






Ricotta0849


この保存液を鍋に入れます。

そこに牛乳を加えます。



分量は....  番長のことです。 ぜったい適当です。




この場合の牛乳は成分無調整のものです。

脂肪球を均一(ホモゲナイズ)にされている牛乳はたぶんダメかも。




で、鍋を火にかけて少し混ぜると。

だんだん凝固してきます。





Ricotta0850


それをザルで漉すとリコッタチーズの出来上がり。




Ricotta0853

ミルクの香りがとてもキュートなフレッシュチーズです。






さて、この自家製リコッタチーズ。今回は晩ゴハンの後でデザートにしてみました。






Ricotta0427


先日、お会いする事が出来たロワールの醸造家 新井順子さん。

(参照:2009/06/03 ロワールでワインを造る醸造家 新井順子さん




Ricotta0430


新井さんの醸したワインで作ったジュレがありまして。

(ワインもジュレも kuniko でしょ)





Ricotta0432

そのジュレを乗せて頂きまーす。




ほんのりした甘みと新鮮なミルクの香りがとっても美味しい。

クセになる美味しさです。







このワインゼリーの詳細はこちらで....

http://www.wine-jelly.jp/

| | コメント (6) | トラックバック (1)

2009/06/03

ロワールでワインを造る醸造家 新井順子さん

ロワールでワイン造り、いや、畑造りをしている醸造家 新井順子さん。



何かとお世話になっている中野坂上の酒店 藤小西 にいらっしゃると聞いたので行ってみました。

新井さんにまつわる逸話をいろいろ聞いていたので少しビビりながらですが。





先に着いていたお食事番長は、中二階の立ち飲みプチコニシの隅で小さくなっておりました。



しばらくすると牧さんが新井さんを紹介して下さいました。






Araisan0418



新井さんは弾けるような陽の人。

お話させて頂くだけで新井さんのエナジーがこちらに伝播してくるようです。




2003年、熟成中のワインが水害で水に流されてしまった時のことを話して下さいました。


辛うじて残ったワインを集めて(恐ろしくで想像できません)樽に詰め替えた絶望感。

そのワインが再度発酵を始めた時の奇跡と驚き。

短い時間でしたが実際にお話することが出来てホントに良かったです。





写真の右端のイケメンはボワルカの若い営業さん。


このイケメンくんは我が街経堂のバンチキロウという店で働いていたそう。(ただ、バンチキロウは行った事ないもんで....。失礼しました。)



新井さん行きつけの店とか....。

そんな地元話しも楽しかったですよ。





Domaine des Bois Lucas  http://www.odeur.jp/

藤小西             http://www.fujikonishi.co.jp/

| | コメント (2) | トラックバック (0)

2009/06/01

welcome to 相模灘 WORLD!

相模灘でお馴染み、久保田酒造の会に参加させて頂きました。




相模灘は数年前からちょっと通な酒飲みさんたちに「上がって来たねー」なんて言われている注目の蔵。

ワタシも居酒屋なんかにあれば必ず頼んでいる酒です。




この興味深い蔵元さんと会う機会はないものか、と、以前から密かに思っておりました。

そんな折、四季酒の会(よきさけのかい)さんの主催で開かれる会  『welcome to 相模灘 WORLD!』 に 晃 氏 & 徹 氏 が招かれると聞いて、図々しくも混ぜて頂いちゃいました。





Kinozi0412


写真は 晃 氏です。






Kinozi0848


場所は新大塚の 酒味処 きの字 。

10分遅れて入った店内は満員。
すでに熱気でムンムンしていました。




Kinozi0367



この日の酒は10本と焼酎1本。



酒は基本的に9号酵母。

しかし吟醸香は控えめ。全く気になりません。
米本来の香りが前に出ています。



麹米と掛米は同じ品種の米で仕込んでいます。
なので美山錦は100%美山錦。雄町は100%雄町です。




どの酒もアタックが柔らかく、しかしながら、まるで素性の良いシャルドネみたいな酸があります。

この酸は神奈川の酒に共通して感じる酸です。

晃さんに聞いてみたらこの酸は神奈川の水の影響だそう。
少し硬い水が酸味の源だそうです。



さて、酒を飲みましょう。




P1290380


1. 純米吟醸 雄町 50%精米 生酒 20BY

アタックの優しい酸がなんとも心地よい酒。
相模灘の特徴が最も良く表現されている酒です。


2. 特別本醸造 美山錦 60%精米 20BY

この酒は相模灘の香りの部分をフォーカスしたような酒。
やや旨味が薄い印象ですが、それ故に香りに注意が向く気がします。


3. 特別純米 美山錦 55%精米 20BY

ややアタックが強くキレを感じます。
シャルドネのよう。
マルク ペノ 氏のミュスカのような深みをも感じます。






P1290381



ここから純米吟醸の米違いが3本。


4. 純米吟醸 美山錦 50%精米 20BY

やさしいけど酸が際立ちます。


5. 純米吟醸 雄町 50%精米 20BY

旨味、コハク酸を強く感じます。
リースリングみたい(?)な酒です。
1.の火入れバージョンです。


6. 純米吟醸 山田錦 50%精米 20BY

やさしい。甘みと旨味のバランスが良いんです。






Kinozi0378



ここから2本、70%精米。7号酵母。



7. 純米酒 山田錦 70%精米 20BY

雑味があるが旨味も多い。
様々な旨味に気が行ってしまうからか甘みを感じません。

山田錦は飽きたなーと思っていましたが、こんな酒ならとことん飲めます。


8. 普通酒 柏 楽水 加工米 70%精米 20BY

燗で。少し水っぽく感じます。
けど意外と旨みが多い。
1600円位だそうだが2000円までなら出しても良いかも。



ここから2本、酒造年度違い。2本共 19BY。


9. 特別純米 美山錦 55%精米 19BY

メチャメチャ旨い。味が乗っています。

エンドレスで飲めちゃいます。


10. 純米吟醸 雄町 50%精米 19BY

これもメチャメチャ旨い。

冷やから熱燗まで、どの温度でも旨いです。





どの酒も9号酵母なのに吟醸香が控えめ。

夏の若い稲の香りがとても清々しいです。

この清々しい夏の稲の香りについて話したら晃さんはソーヴィニョンブランのような香りとおしゃっていました。

先に『シャルドネのような酸』云々とワタシが言ったからだと思いますが、この清々しい稲の香りをソービニョンブランに例えるたのはなかなか的確だと思います。

誤解されないように言っておきますが、このソーヴィニョンブランのような香りを感じるのはアフターノーズ。飲んで返ってくる香りです。

ワタシはこの香りの酒がとても好き。

酵母の働き以外のところにこの香りの源はあるような気がしています。


また、冷やでも燗でも美味しいのがとても良いと思います。

酒質の良さは、燗にするまでもなく感じます。






Kinozi0384




最後は焼酎。


11. 粕取り焼酎 喜楽

粕取り焼酎。

戦後のカストリとは意味が違います。

農民が農作業の合間に栄養補給の意味もあって氷砂糖を入れて飲んだと言われているのが粕取り焼酎だそう。

シチリアの醸造家 Frank Cornelissen や、高畠ワイナリーの醸造家 畑貴嘉さんも、農民が農作業の合間に栄養補給するようなワインを造っていたり造りたいと思っていたりします。

人々の生活に寄り添うようなものを造る。鑑評会で金賞を取ることよりもそちらの方がセクシーです。






最後にワタシ的サプライズが1つ。




Knozi0403


久保田ブラザースの兄 晃氏 手製のトリュフが振る舞われました。
中にはみかんの蜂蜜で甘みを付けた粕取り焼酎が入っていました。

これがとても美味しかった。

いろいろ試したそうですがみかん蜜が1番相性が良かったそう。
確かにリキュールを使ったオランジェみたいでとても美味しかったです。

しかし、ショコラ作りまでするとは!!
おもしろい杜氏です。






この日の会場になった酒味処きの字。


良く有るメニューのようですが、ちょっとした工夫がある。
そんな料理でワタシたちを楽しませてくれました。



Kinozi0374


献立は.....


枝豆

ポテトサラダ(山椒風味)

冬瓜と鶏つくねの煮物

アサリと夏野菜の酒蒸し

カツオのたたき(セロリ風味)

ナスの刺身

ズッキーニの寿司

らっきょうの天ぷら

イワシの梅干し煮

トマトと三つ葉のだし巻き

鯖の焼おにぎりのお茶漬け

モロヘイヤのおひたし



Kinozi0393


30余人分の料理を1人で作ってたいへんだったと思います。

しかし、どのメニューも手抜き無し。
味がとても良く、酒にも良く合いました。






Kinozi0409




写真は 徹 氏。


美味しい酒たちに大満足。

こうなるとどんな所で造っているのか見たくなります。

一度、蔵に行ってみたいです。


ってか、帰りの山手線で蔵に行く約束をしちゃったんですけどね。

どこかで時間を作って久保田酒造に行ってみたいと思っています。







久保田酒造  http://www.tsukui.ne.jp/kubota/

四季酒の会  http://ameblo.jp/take9243/

きの字     http://www.sakeaji-kinoji.com/

| | コメント (6) | トラックバック (0)

« 2009年5月 | トップページ | 2009年7月 »