流暢な関西弁の英国人杜氏 フイリップ・ハーパーさん登場
7月28日の金曜日に大阪の大門酒造の試飲会がいつもの季織亭で開かれました。
今回は大門酒造の杜氏、フィリップ・ハーパーさんが来て下さるということで楽しみにしていました。
で、行ってみたら「常きげん」の鹿野酒造の藤田さんと「東光」の小嶋総本店の社長さんも来ていました。
今日の主役、大門酒造の酒を飲むことにしました。
まずは仕込み水。
軟らかい水です。
なんというかピンポン玉を少し小さくしたくらいの丸い水がコロコロと喉を転がる感覚。
不思議な感覚の仕込み水です。
利休梅 特別純米酒
丸い優しい酒です。
五百万石を9号系で仕込んだそうです。
この何とか号系っていうのがミソで協会9号酵母が蔵で多少の変化をしたものということです。
利休梅 純米吟醸
9号系と11号の酵母をブレンドしたのだそう。
山田錦と美山錦を55%
むくね晴天
今回の試飲会に出た酒のなか唯一の火入れ。
ワタシ的にはこの日一番印象的だった酒です。
むくね産雄町で作られたほろ苦い酒。
和三盆糖の干菓子がほどけたような粉っぽい感覚。
何より香りが素晴らしい。
ハーブのブーケを感じます。
何かに似たこのハーブ香。
何かと考えたらセミヨンのワインの香りに似てる。
木樽を使わずにステンレスタンクで造ったセミヨンの香りが一番近い気がします。
ずっと疑問だったことをハーパーさんに聞いてみました。
酒米「渡舟」と「雄町」は同じ米なのか?
ハーパーさんによると元々は同じ米だったはずだと。
ただ、それぞれの地域の環境に順応しながら世代が進み、それぞれの地域の特徴のある米になったのでは?との答えでした。
ハーパーさんの酒と御祖(みおや)酒造の横道杜氏(参照記事:300石の小さな酒蔵 御祖酒造 遊穂 試飲会)の酒は雄町を使った「苦み」の表現のしかたが似てると思うと言ってみたら「横道は何か入れとる」と...。爆笑!!
合間に鹿野酒造の試飲。
やはり、まず仕込み水を。
蓮如の白水というのだそうです。
飲んでみたらその軟らかさに驚きました。
たぶん今まで飲んだ仕込み水のなかで1番軟らかい水。
いやー、ホントに極限のやわらかさ。おどろきました。
『常きげん 山廃仕込純米酒』
この酒は料理に合わせる酒。食中酒です。
鍋ものが良いと思います。
藤田さんは発酵食品と良く合うと言ってました。
正直、ワタシには生の山廃は難しくて上手く書けません。
この後、小嶋総本店の『洌』を飲む頃にはすっかり出来上がってしまって撃沈。
出席者が少なくてガブガブ飲んでしまったのが失敗でした。
小島社長には申し訳ないほど泥酔してしまい利き酒どころではありませんでした。
また楽しい試飲会の企画をお願いしたいのですが平日18時からはヤメて下さい。
普通に働いている人には絶対ムリな時間です。
平日なら20時くらいからのほうが出席しやすいと思います。
ワタシは少し自制して飲むことを覚えないとダメですね。
折角のお酒をムダにしちゃってますね。
次回の試飲会では同じ事を繰り返さぬよう反省です。
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コメント
流石データーが揃っていますね。
とても参考になりました。
イギリス人杜氏さんといい、横道杜氏さん、堀越杜氏さん方のお酒と人となりを見ていると、良い役者揃いに感じてしまいました。
杜氏さんって魅力的な方ばかりですね~。
トラックバックさせてくださいね。
投稿: パンダごはん | 2006/08/06 17:32
パンダごはんさん、毎度です。
データなんて...。そんな大層なもんじゃないんです。聞いたこと以上のものはありません。
それより「さくやこの花」を飲んだの忘れてました。どんなだっけ? 花酵母は使ってないってハーパーさんから聞いた気がします。TB下さい。
投稿: bleu et rouge | 2006/08/07 03:01